MS、「Windows 7」海賊版対策のソフトウェアをアップデート

文:Ina Fried(CNET News) 翻訳校正:中村智恵子、福岡洋一

2010-02-12 10:42

 Microsoftは米国時間2月11日、「Windows 7」に組み込まれた不正利用防止策を回避して非正規版を使えるようにしてしまう複数の抜け道をふさぐため、ソフトウェアをアップデートすると述べた。

 MicrosoftのGenuine Windows部門ゼネラルマネージャーで不正利用防止策を担当するJoe Williams氏によると、2月中にリリースされる予定の「Windows Activation Technologies Update for Windows 7」では、70以上もある「アクティベーションハッキング」の手法を閉ざすという。また、対処すべき抜け道がほかにもないか確認するため、アップデート後はMicrosoftのサーバから定期的にチェックすることになるが、ユーザーを特定できる個人情報がサーバに送信されることはない、とWilliams氏は語った。

 Williams氏は会見の場で、オンラインに投稿されている数百のWindows 7海賊版のうち、3割近くに何らかのマルウェアが含まれることを確認したドイツの調査結果を引き合いに出し、非正規版を使用する危険性について警鐘を鳴らした。

 「たやすく発見できるマルウェアからキーボードの操作を記録するものまで、さまざまな種類の悪意あるコードを目にしている。顧客と顧客のデータを危険にさらす、あらゆる種類のものが含まれている」と、Williams氏は言う。

 このアップデートは、Microsoftの正規ウェブサイトで2月16日から、ダウンロードセンターでは17日から手動でダウンロードできる。2月末からは「Windows Update」の「重要」なアップデート(ただしオプション)としても提供される。

 今回のアップデートはオプションで、インストールしないことを選んだユーザーでもその他のWindowsアップデートは入手できる、とWilliams氏は述べた。この点は、Microsoftがかつて海賊版に対して示した強硬な姿勢と大きく異なっている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]