クラウドからオンプレミスへのダイレクト印刷
ならば具体的に、SVF Cloud for kintoneではどのようなことが実現されるだろうか。
まず注目すべきは、SVF Cloud for kintoneにおける帳票出力のバリエーションの豊富さだ。例えば、SVF Cloud for kintoneを用いることで、PDF形式やExcel形式での帳票出力が可能になるのはもとより、クラウドから直接、オンプレミス環境のプリンタ(レーザー、ドット、ラベルプリンタなど)に出力したり、FAXや電子メールに出力したりすることが可能になる(下図参照)。
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なかでも、SVF Cloud for kintone(あるいは、SVF Cloud)ならではの機能と言えるのが、クラウドからオンプレミス・プリンタへの直接出力だ。これは、「Direct Print」と呼ばれるSVF Cloudの機能によって実現されるもので、Windows/Mac/Android/iOSといったマルチの環境から等しく利用することができる。言い換えれば、Direct Printの機能によって、スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器からでも、クラウドからオンプレミス・プリンタへの帳票のプリンタ出力が可能になるということである(今後実装予定)。
こうした出力環境を実現するために、Direct Printでは、特定のモジュールを端末側に組み込むエージェント型の仕組みを採用している。このモジュールは、自身が常駐する端末に接続されたプリンタのIPアドレスをクラウド側のSVFに伝える役割を担うほか、「紙詰まり」といったプリンタの情報をSVFに送出する機能も提供している。
「このような機能は、業務系の印刷出力環境には必須ものですが、これまでのクラウド系の帳票ツールにはなかったものです。業務系システムのクラウド化はこれから本格化すると考えれば、Direct Printのような仕組みを提供することで喜んでいただけるお客様は少なくはないはず」と、森脇氏は説明を加える。
さらに、SVF Cloud for kintoneでは、PDF ファイルへのフォントの埋め込みもサポートしており、どのような環境であっても同じ字形で帳票を出力することができる。これにより、例えば、「iOSでPDFを開くと字形やフォントが変わってしまう」という問題にユーザーが煩わされる心配もないのである。
3ステップで帳票設計
帳票設計の生産性の高さも、SVF Cloud for kintoneの大きな魅力だ。森脇氏によれば、SVF Cloud for kintoneでは、わずか「3ステップ」で、帳票のレイアウトが完了するという。その3ステップとは、以下のとおりだ。
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また、SVF Cloud for kintoneでは、標準付属の設計ツール(SVF Web Designer)を使って電子ファイル(PDF帳票)を読み込み、SVF形式の帳票ファイル(「固定帳票」や「可変帳票」、「ラベル帳票」など)に自動変換する機能も備えている。