全体最適化で進めるCTCのグリーンIT戦略
TechnoCUVICを家に例えると?
TechnoCUVICの特徴を一言で表すと、そのものズバリ、「仮想化されたデータセンターである」に尽きる。そしてこの「仮想」という表現には、大きく二つの意図が含まれている。
ひとつが、データセンターのロケーションやハードウエアをまったく意識させない、SSL-VPNを介したセキュアなリモート・オペレーションが可能なデータセンターであることだ。利用者は、仮想データセンターに対して、オンライン経由でOSのインストールから、電源のON/OFF、仮想化されたITリソースの、CPU単位やMバイト単位での割り当てを行える。
このため、データセンターが物理的に設置されている横浜の施設まで実際に足を運ぶ煩わしさがない。リモート接続するためのネットワーク環境ではVLANを使用し、顧客ごとにネットワークの独立性を確保。不正アクセスの防止やログ監査・報告なども行い、セキュリティを高めている。
もうひとつの「仮想」は、リソース制御である。VMware ESX Serverを活用することで、最短一週間という迅速なサービスの立ち上げや、最短即日対応可能なシステム拡張/縮小が行える。たとえば、VMotion™機能により、動作中の仮想マシンを停止させることなく物理マシン間を移動させることで、インフラ全体の保守性、運用性が大幅に向上している。
「ラック型ホスティングサービスを戸建住宅とすれば、TechnoCUVICは、カスタマイズ可能な賃貸マンションです。用途に応じて、さまざまなタイプの部屋を用意しており、短期間で利用開始できるほか、“間取り”も変更することができます」と村上氏は話す。たとえばゲストOSの選択肢も、Red Hat Linux(CentOS)、SuSE Linuxなどに加えて、Windows Serverにも対応している。Linux以外のサーバOSに対応しているサービスは非常にユニークだろう。
課金体系を見てみよう
一方TechnoCUVICでは、柔軟なリソース割当を可能にすることで、月額リソース利用に応じた理解しやすい課金体系を実現している。たとえば、通常は月額定額料金のベースプランを利用するが、キャンペーン等でサイトに高負荷がかかると予測されるときはスポットプランを追加。
これによって、サイト負荷ピークに合わせた過剰な設備投資を避け、余計な費用を抑えることができる。完全二重化され信頼性の高いシステムを安価に利用できるのは、仮想化共有ホスティングサービスの利点を最大限に活かしているためだ。
将来的には、同社の神戸にあるデータセンターと横浜のTechnoCUVICとの間で、動的に仮想マシンの移動やデータの相互バックアップといった、ディザスタリカバリに対応できる堅牢なビジネスプラットフォームを目指している。
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