MIJS企業訪問　ガイア--オブジェクト指向とオープンソースによるERPで目指すSaaSのリーダー

MIJSとはSaaSで目指す方向性が同じ

　MIJSに参加した理由を中道氏は、「MIJSに参加した理由のひとつはSaaS対応です。我々は、もともとSaaS化を見据えた製品開発を行ってきました。MIJSとは、SaaS対応で目指している方向性が同じなのです」と話す。

　ガイアでは、SaaSがまだアプリケーションサービスプロバイダー（ASP）と呼ばれていた時代からERPシステムのSaaS化を目指していたという。中道氏は、「その当時、新しいERPシステムは、ASPで利用できなければ将来はないと考えていました」と話す。

　その理由を中道氏は、「これだけブロードバンド環境が整った現在、自社でサーバーを運用管理するのはナンセンス。SaaSであれば、ハードウェアの導入から運用管理までを考える必要がなく、コスト的にも大きなメリットがあります」と話す。

　同氏はまた、「SaaSはいまだに中小規模の企業向けだと思われていますが、中堅から大規模な企業にとっても非常に効果的です。現在、1500名規模の企業にJGAIAを導入してみて、その考えが正しいことを確信しました」と話している。

　「ハードウェアの構成から導入、ソフトウェアの開発、そして運用管理まで、すべてを自ら行うためには膨大なコストと労力が必要ですし、ITが専門でもない普通の企業にとって、サーバー管理のための専門家を何人も雇用するというのは大変なことです。JGAIAは、価格競争力が高いうえ、最初からウェブ対応なのですぐにSaaSに移行できます。また、会計業務に必要な機能をすべて網羅していることも強みです」（中道氏）

　ガイアでは、こうした同社の強みを生かし、MIJSのSaaS事業を支援していくと共に、参加企業と協力することでさらにSaaSへの取り組みを強化していきたい考えだ。中道氏はさらに、「MIJSに参加しているほかの会社のERP製品との連携も実現し、海外に負けない日本のソフトウェアビジネスを確立していきたいと思っています」と話している。