MIJS企業訪問 ディーバ--経営を指向した連結会計システムが企業価値を創造する

株式会社ディーバ(以下、ディーバ)は、1997年5月に設立された連結会計システムを主なソリューションとして提供しているベンダーだ。同社が提供する連結会計ソフトウェアの「DivaSystem」は、国内企業570社において導入実績を持つなど、大企業の財務担当者から“採用したい業務アプリケーション”として大きな注目を集めている。

山下竜大(ライトセブン)  2008年11月7日 10時00分

急がれる国際会計基準への対応

  株式会社ディーバ(以下、ディーバ)は、1997年5月に設立された連結会計システムを主なソリューションとして提供しているベンダーだ。同社が提供する連結会計ソフトウェアの「DivaSystem」は、国内企業570社において導入実績を持つなど、大企業の財務担当者から“採用したい業務アプリケーション”として大きな注目を集めている。

 同社ではグループ経営や連結会計の考え方を応用して企業活動にかかわるすべてのステークホルダーの意思決定に役立ち、企業経営を支えることを目指す、「連結経営会計」という新しい概念を打ち出している。同社がこのような考え方を持ちながらビジネスを展開する背景には、国際会計基準への統合に向けた企業の取り組みが加速している現状とグローバル経済時代における次の3つの特徴があるという。

  • (1) 経済のグローバル化が進み、会社単位の経営から、企業グループ内の戦略的事業単位での経営へと軸足が移行し、そこで使われる会計基準についても世界共通の国際会計基準へ統合が進むこと。
  • (2) 会計情報の価値が過去を振り返るためのものとしてだけではなく、企業の未来を創造するためのものと両輪になること。
  • (3) これまで企業が重視してきた売上や利益だけではなく、ROEなどの基礎となる事業資産などバランスシート情報も含めた財務諸表全体が重視される時代になることだ。
株式会社ディーバ 代表取締役社長 森川 徹治氏 株式会社ディーバ
代表取締役社長
森川 徹治氏

 代表取締役社長の森川 徹治氏は、「企業経営とは優良資産を継続的に増やしていく活動であり、この活動を推進するためには常に現状を適切に把握することが欠かせません。そのためにも、世界共通の会計基準である国際会計基準に準拠し、会社単位だけではなくさまざまな事業的視点で売上や損益、資産状況を把握することは欠かせません。このような要請にこたえた連結会計情報を活用することは、企業グループの価値を高め、経営品質を向上させるために不可欠なのです」と語る。

 一方、「これまで企業が構築してきた経営システムの延長線で、このような考え方に対応することは大変な労力が必要となります」と森川氏は指摘する。だからこそ同社は、「連結経営会計」という新たなアプローチで経営情報システムを開発・普及することを通して企業の経営品質向上に貢献することを目指し会社設立当初から連結会計システムに着目してきた。

 「これまでは、連結決算実務の領域で連結決算の早期化・高度化に貢献することを中心に実績を作ってきました。これからは、グローバル連結経営にも貢献できるよう、国際会計基準適合への取り組みなど、システムそのもののグローバル化も推進していきます。(森川氏)

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