ERPとの連携力の強化のために
ディーバがMIJS(メイド・イン・ジャパン・ソフトウェア)コンソーシアムへ参加を表明したのは、2008年1月のことだ。同社はグローバル展開を目指す企業として、“世界に通用するソフトウェアを創造したい”という志を持った企業同士が有益な情報を交換できることに高いメリットを感じてMIJSへの参加を決めたという。
商品開発本部長
公認会計士
中山 立氏
商品開発本部長 公認会計士 中山 立氏は、「様々な業務システムで生成された情報を最終的に経営に役立つ情報に加工するのがDivaSystemの役割です。他社のERPパッケージとデータ連携をスムーズに実現するためのコミュニケーションを図る場として、MIJSに参加する意義は大きいと考えています」と語る。
またソフトウェア業界において、M&Aを繰り返すことで競争力を増していく欧米企業と日本企業との差が大きく開きつつある現状を打開するため、というのも同社がMIJSへの参加を決めた理由のひとつだ。森川氏は「知の集積物であるソフトウェアは価値の源泉ですが、日本市場への展開が著しい欧米のベンダーにその価値の多くを蓄積されてしまっているのが現状です。その意味で、高度なソフトウェアのノウハウを日本にも蓄積し、世界と勝負できる国産ベンダーを創り出そうとするMIJSに賛同できます」と話している。
新しいビジネスモデルの探求
森川氏は、「MIJSに参加する複数の企業がノウハウを結集してビジネスを生み出せば顧客にとって大きなメリットとなるでしょう。しかしわれわれは、MIJSを新しいビジネスを生み出す場というよりは、日本発のソフトウェアを世界に展開するための足がかりとなる技術を磨き上げる場として捉えています。現在は、MIJSの発展に貢献していく方法を模索中です」と話す。
また同社は、MIJSが海外における国産ソフトウェア販売網の拡大を図る取り組みを加速させている現状について、「国内ベンダーが海外進出の経験を蓄積し、共有できることが最大のメリット」(森川氏)と考えている。
「極端なたとえ話をすれば、自社ではビジネス展開が全くイメージのつかない南米に市場を開拓してみたら面白いかもしれません。ビジネスモデルとして成立するかをトライアンドエラーで検証することで、世界中に散らばるビジネスチャンスを日本が先取りできるかもしれません」(森川氏)
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