MIJSのSaaS基盤でビジネスを加速
こうしてMIJSに加入した同社は、今後どのようにビジネスを展開しようと考えているのだろうか。MIJSが活発化させている活動の3つの柱、すなわち「アプリケーション連携」「海外進出」「SaaS」の中で、同社が最も注目しているのはSaaSだ。
山田氏は、「私たちにとってSaaSはビジネスを加速するために不可欠な領域です。中心的な顧客である中堅企業にとって“システムを所有する時代”から“サービスを利用する時代”に移り変わろうとしている潮流の中で、近い将来、グループ全体におけるソリューションの3割くらいをSaaSで提供することになるでしょう」と語る。
ソフトウェア事業部
ソフトウェア開発本部
開発部 部長
長谷川 清氏
また同社は、SaaSを支える基盤としてのPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)にNGNの利用も視野に入れているとのこと。同社ソフトウェア事業部 ソフトウェア開発本部 開発部 長谷川清氏はこの点について、次のように説明する。
「私たちは、同じくMIJSの参加企業でもあるNTTデータ イントラマートさんが構築するWebシステムを容易に開発するための基盤であるintra-mart上で、独自のアプリケーションを開発するなどのノウハウを蓄積しています。これは今後の私たちのビジネスにも追い風になるはずです」
さらにJBグループは中国大連市に子会社(捷報(大連)信息技術有限公司)を11月上旬を目途に設立し、システム開発や運用管理などのITサービスを提供。日系企業のITサービスニーズに対応する。
連携を強化してアプライアンスを開発したい
このようにJBATは、MIJSのSaaSに大きな期待を寄せている。「JBATはMIJSでは唯一、ハードウェアも製造している企業なので、各ベンダーと協業してアプライアンス製品を開発したいですね。自らソリューションを提供するというよりは、サービスを利用する立場としてMIJSのSaaSに参加したいと考えています。他ベンダーとのアプリケーション連携が相乗効果を生み、拡販も期待できるでしょう」(長谷川氏)
また山田氏は、「MIJSの中には、以前から取引のあるベンダーが多く、これまでにも共同でビジネスを展開してきました。しかしながらISVと個別に連携を図るとなると時間やコストの負担が大きいのも事実です。そのため、MIJSが中心となって、それぞれに特長を持ったソフトウェア同士の連携を推進することの意義は極めて大きいと考えています」と語り、MIJSのさらなる展開に期待を寄せた。
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