インテル、ハンドヘルド機器向け新チップの計画を発表へ

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:編集部

2007-04-17 14:39

 北京発--Intelは、次世代のコンシューマエレクトロニクス機器とテレコミュニケーションサーバの動力となることが期待されている新しいチップの開発に取り組んでいる。

 Intel支持層が集まる北京のIntel Developer Forum(IDF)で、Intel幹部が現地時間4月17日朝、新チップの計画について発表する見込みだ。このチップは、x86命令セットアーキテクチャ採用の「システムオンチップ」と呼ばれる製品である。システムオンチップとは、多数の主要コンポーネントをプロセッサ上に直接配置する設計である。

 このコンシューマエレクトロニクス用チップは、セットトップボックスやテレビなどの機器での使用を目的としている。Intelはすでにこの分野向けのチップを製造しているが、今までの製品は基本的にノートPC向けプロセッサをスケールダウンしたものになっていた。2008年に発表予定の新チップは、コンシューマエレクトロニクス分野に特化した設計になると見られている。

 Intelはまた、コンシューマエレクトロニクス向けアプリケーションに、ハンドヘルド向けの「XScale」チップ(現在はMarvellが所有)を利用している。しかし、同社はこの分野にx86チップを投入することで成功が見込めると考えている。ライバルのAdvanced Micro Devices(AMD)は、「x86 Everywhere」と呼ばれる同様の戦略に数年取り組んできたが、世界中で膨大な量のPCを動かしているx86命令セットは、今のところコンシューマエレクトロニクス分野で同様の成功を収めるには至っていない。

 しかし、x86命令セットには膨大な対応ソフトウェアがある。Intelには、新プロセッサをコンシューマエレクトロニクスやテレコミュニケーション分野に「Tolapai」を導入するための足場作りに役立てようという考えがあるようだ。Tolapaiは、通信デバイスを念頭に置いたプロセッサを、主にキャリアレベルで開発するプロジェクトである。

 どちらの戦略にも、従来のプロセッサ設計の取り込み、プロセッサと外部ストレージを接続するI/Oコントローラの統合、特定アプリケーション向けの専用ハードウェアの追加などが盛り込まれている。たとえば、コンシューマエレクトロニクス用チップはビデオアクセラレーション用ハードウェアなどを備える予定である。

 2007年内の発表が予定されている次期プロセッサ「Penryn」に関しても、Intel幹部による発表が計画されている。基調講演に先立って配布されたプログラムによると、さらに、4プロセッサ以上のサーバ向けに、新しい4コアとデュアルコアのサーバ用プロセッサに関する計画も発表されることが予定されている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  2. 運用管理

    IDCレポートが明かす、AI時代において「プライベートAIインフラ」が企業競争力に果たす役割と効果

  3. ビジネスアプリケーション

    新規アポ率が従来の20倍になった、中小企業のDX奮闘記--ツール活用と効率化がカギ

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. セキュリティ

    「どこから手を付ければよいかわからない」が約半数--セキュリティ運用の自動化導入に向けた実践ガイド

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]