Wisconsin Alumni Research Foundation(WARF)は米国時間2月6日、Intelの「Core 2 Duo」が、1998年にウィスコンシン大学マディソン校の研究者たちが取得した、命令を個別のストランドに分割することでより効率的な処理を実現するプロセッサデザインに関する特許を侵害したとして同社を提訴した(Engadgetより)。
この特許は、通常他の命令の処理が終了するまで待機していなくてはならない特定の命令の一部を、他のタスクの終了を待っている間に実行することができるというもの。例えて言うなら、自分のレポートを完成させるために誰かのデータが必要なため、その人のレポートが完成するのを待っているが、そのデータが導き出すおおよその結論が分かっているため、先に書き始める、といった感じだ。もちろん、実際にはもう少し複雑だが、先読みは現在のプロセッサ、とりわけ複数のコアを持つプロセッサにおいて極めて有効に機能している。
WARFは声明で、2001年に同技術の使用許諾を取得するようIntelに働きかけたが、同社は興味を示さなかったとしている。WARFでは、Intelはさらに同社のCore 2 Duoの普及を図るため、このタイプの技術について「大々的に宣伝した」としている。
これは、おそらくIntelの「Intel Wide Dynamic Execution」(PDFファイル)を指しているものと思われる。Intelでは、この技術について、「実行速度と効率性を向上させ、1クロックサイクルあたりより多くの命令を送ることを可能にする。各コアは最大4つのフル命令を同時に完了させることができる」としている。
ウィスコンシン州西地区連邦地方裁判所で起こされた今回の訴訟についてIntelの関係者に電話でコメントを求めたが、返答はなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ