「Opera」が好きなMacユーザーに朗報だ。同ブラウザが、古いJavaScriptエンジンである「Futhark」を正式に見限り、新しくより高速な「Carakan」を採用した。Mac向け「Opera 10.52」の正式版は、Intel版MacとPowerPC版Macの両方に対応し、第2ベータ版公開から11日後に登場した。ただし、Carakanを初搭載した最初のMac向けベータ版からは、約2カ月がたっている。
この印象的な速さのJavaScriptエンジンについて、Operaは前のMac版より10倍高速化していると主張しているが、そのほかにも、新ブラウザではインターフェースが改良され、「Cocoa」で全面的に再構築されている。「Growl」やマルチタッチ対応トラックパッドをサポートするほか、ビデオタグを含むHTML5の一部にも対応し、「Opera Widget」とデスクトップの間の連携も強化されている。これは、ウィジェットをスタンドアロンのアプリケーションとして利用できることを意味するが、そうした機能はこれまでWindows版に限られていた。「Opera Unite」とその豊富な機能セットは、今やMacユーザーにも利用可能になり、広い範囲でインターフェースに調整が加えられている。
マルチタッチ対応トラックパッドのサポートにより、ピンチ操作で拡大を、指2本のスワイプでスクロールを、指3本のスワイプで閲覧履歴の移動を行えるようになった。また、スムーズスクロールがデフォルトで有効になっている。そして最も注目すべきは、Operaが同ブラウザに旧式のMacとの互換性を持たせることを決めた点だ。多くの競合ブラウザと異なり、Opera 10.52は古いPowerPC版Macでも利用できる。同ブラウザはまた、「Mac OS X 10.4 Tiger」以降に対応する。
開発期間がこれほど長くなったのは、「10.50」で当初計画されていた以上のバグ修正が実施されたためで、これによりバージョン名は10.52となっている。Opera 10.52の変更ログの詳細はこちらで閲覧できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ