うわさが最初に出回り始めてから1カ月、Appleはテキサス州に拠点を置くチップメーカーIntrinsityを買収したことをついに認めた。
Appleは米国時間4月27日、The New York Timesに対して今回の買収を認めたが、買収額やIntrinsityに対するAppleの計画については明らかにしなかった。一部の推測によると、買収額は1億2100万ドルとされている。
Intrinsityは、Appleがこの2年間で買収したチップメーカーで2社目となる。1社目はP.A. Semiで、買収額は2億7800万ドルだった。Intrinsityはまた、Appleが2009年秋以降に買収した企業では4社目になる。Appleは10月に地図APIメーカーのPlaceBase、12月にソーシャルミュージックサイトのLaLaをそれぞれ買収し、2010年1月にはモバイル広告企業のQuattro Wirelessを2億7500万ドルで買収している。
Appleは現在、企業買収に積極的に取り組んでいる模様だが、同社にはそれを可能にするだけの資金がある。Appleは2010会計年度第2四半期の終了時で417億ドルの現金を保有していると報告した。Steve Jobs氏はAppleの年次株主総会で投資家らに対し、その現金を株主への配当金支払いに使用する計画はないと述べたが、別段の意向は示さなかった。
「どのような機会が間近に待ち受けているかは誰にもわからない」とJobs氏は2月の年次株主総会で述べた。「非常に幸運なことに、どこかの企業を買収する必要が生じたとき、われわれはお金を借りずに必要な金額の小切手を切ることができる」(Jobs氏)。最近の一連の企業買収を見ると、今回のような小規模な企業買収が今後さらに多く行われることを示唆しているのかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ