「Windows Vista」が好調なスタートを切り、1月30日の消費者向けリリース以来2000万本以上が販売されたことをMicrosoftが公表した。
一方、「Windows XP」の当初2カ月の販売数は1700万本だったという。
コーポレートバイスプレジデントのBill Veghte氏は米国時間3月26日に声明を出し、「消費者の反応はWindows Vistaの発売当初から素晴らしく、その様子に勇気づけられている。同製品はまだライフサイクルが始まったばかりだが、Windows Vistaをこれまでで最も普及の早いWindowsにすべく基盤作りを進めているところだ」と述べた。
もちろん、PC市場はXPの発売以降、大きく成長している。IDCによると、2001年にはPCの出荷台数が世界合計で1億3600万台に達し、2006年には業界全体で2億2700万台のコンピュータが出荷されたという。
また、Microsoftの数字にはパッケージ版や新しいPCへのプレインストール版だけでなく、ホリデーシーズンにWindows XPを購入し、Vistaの一般発売後に無償アップグレードを申し込んだ人の数も含まれている。
Windows担当マーケティングディレクターBill Mannion氏はインタビューのなかで、アップグレードプログラムは売上高に貢献したが、売上拡大を主導したわけではなかった、と語っている。同氏は、「全体数を押し上げてはいるが、2000万本という数の多くを占めるわけではない」と語っている。
PCメーカー各社も、Windows Vistaの当初の結果に力づけられているという。
PCメーカーGatewayの主任科学技術者Kenneth Walker氏は、「Vistaのリリースには全体的に好感触を得ている」と語っている。
MicrosoftもPCメーカー各社も、Vistaはよりハイエンド版の方が採用される傾向にある、と口をそろえる。XPが2001年にデビューしたときは、「Home」と「Professional」という主に2つのバージョンがあった。同社はその後、「Tablet PC」と「Media Center」の両エディションを追加し、店頭ではMedia Center版が最も売れ筋のバージョンになっていった。これに対し、Vistaには「Home Basic」「Home Premium」「Business」「Enterprise」「Ultimate」に加え、新興市場で販売される新型PCのプレインストール専用版である「Starter Edition」の6つのバージョンがある。
Mannion氏によると、高額なUltimateエディションでさえ予想を上回る売り上げだという。同氏は、「Ultimateについては比較的控えめな売り上げ予想を立てているが、新型PCへのプレインストール版もパッケージ版も予想を超えている」と語っている。