XPのネットブック向け提供、Windows 7販売後も継続の可能性--MS幹部

文:Tom Espiner、David Meyer(ZDNet.co.uk) 翻訳校正:編集部

2009-03-06 12:20

 Microsoftは、安価なサブノート向け「Windows 7」の販売を開始した後もネットブック向け「Windows XP」の提供を継続するであろう、と同社幹部が明らかにした。

 Microsoft Internationalのビジネスストラテジー担当バイスプレジデントであるNeil Holloway氏は現地時間3月5日にZDNet UKに対し、MicrosoftはWindows 7がXPよりもポピュラーになることを期待している、と語った。しかし、どのOSをネットブック向けに提供するかは、最終的に顧客の選択に応じて決定することになる、とも述べた。

 「市場がどう動くのかを見守る」とHolloway氏はブリュッセルで行われたMicrosoftのGrowth and Innovation Dayで語った。「私たちがネットブック向けWindows 7を広めるのにともない、XP入手の可能性は徐々に低くなるだろう。私はこの点について、市場がWindows 7を判断することになると思う」とHolloway氏は述べた。

 過去1年半にわたるネットブック市場の予想外の成功により、MicrosoftはWindows XPの提供終了を繰り返し延期してきた。その理由は主に、新しいVista OSをネットブック上で実行するときにあまりにも多くのプロセッサ能力が要求されるからだ。

 Holloway氏のコメントは、MicrosoftがXPの提供終了をさらに延ばすことを示唆している。これは、この年月を経たOSが、新たに登場するWindows 7 Starter Editionと実質的に競合することを示している。Windows 7 Starter Editionは明確にネットブックを対象とし、2009年末または2010年初頭にリリースされるとみられている。

 Windows 7はWindows Vistaと同じアーキテクチャー基盤上に構築されているが、Microsoftは、この新しいOSがVistaよりも軽量になり、それゆえネットブックでの使用に適すると、繰り返し主張している。

 Microsoftの最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏は2月、Windows 7のStarter Editionが搭載されたネットブックを購入したユーザーは、同OSのより充実した機能を持つバージョンにトレードアップする機会を提供されるであろうと語っている。Holloway氏も、そのようになるだろうと認めた。

 Holloway氏は「ユーザーはローエンドの(Windows 7)ネットブックまたはハイエンドのネットブックを選択できるだろう」と語った。「問題は、機能が絞られたWindows 7を使用するか、より多くの機能を持つ上のレベルを使用するかだ」と述べている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  2. セキュリティ

    ISMSとPマークは何が違うのか--第三者認証取得を目指す企業が最初に理解すべきこと

  3. セキュリティ

    経営陣に伝わりづらい「EDR」の必要性、従来型EDRの運用課題を解決するヒントを解説

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    中小企業のDX奮闘記--都市伝説に騙されずに業務改善を実現したAI活用成功譚

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]