Microsoftは現地時間11月9日、企業向けの2件の発表を行った。そのうち1件は予想されていたものだが、もう1件は少々意外なものだった。
かねて表明していたように、Microsoftはベルリンで開催中のイベントTech・Ed Europe 2009(11月9-13日)の場を利用して、電子メールとカレンダー用サーバソフトウェアの最新版「Microsoft Exchange Server 2010」のリリースを発表した。同社は10月に最終コードを完成させており、今回のTech・Edで発表すると述べていた。
さらに、MicrosoftはSourceGearの一部門であるTeampriseが保有する技術「Teamprise Client Suite」を買収することも明らかにした。Teamprise Client Suiteは、統合開発環境(IDE)に「Eclipse」を使用し、「Windows」以外のOS上で作業を行う開発者が、Microsoftの開発者向け製品「Microsoft Visual Studio Team Foundation Server」を使用してアプリケーションを構築するための製品だ。
Microsoftのシニアバイスプレジデントで、開発部門を率いるS. Somasegar氏は、声明の中で次のように述べた。「われわれは、顧客が異種環境において管理やコラボレーション、開発に関する課題に日々直面していることを認識している。業界は、顧客にとって相互運用性がより強力な事業資産になるよう、歩みを進める必要がある。当社はTeampriseの技術を獲得することにより、この戦略において一歩前進するとともに、実現性が高くより迅速に実績を上げることに役立つクロスプラットフォームの開発ソリューションを顧客に提供する」
Microsoftは今回の取り決めにおける金銭的条件について明らかにしなかったが、Teampriseの技術は「Visual Studio 2010」に組み込まれることになると明言した。
同社はまたTech・Ed Europe 2009において、「Windows 7」と「Windows Server 2008 R2」の企業向け導入状況についても触れ、両製品をいち早く導入した複数の顧客企業の存在を強調した。
Microsoftでバイスプレジデントを務めるTami Reller氏は、Tech・Edのウェブキャストの中で「当社は、非常に温かく受け入れられていることをただ嬉しく、有り難く思っている」と述べた。
また、同社のシニアバイスプレジデントを務めるChris Capossela氏はこのウェブキャストにおいて、Cisco SystemsがExchangeと競合するコラボレーションツールの最新版を発表したことについても触れた。
「買収した製品をつなぎ合わせてそれをソリューションと呼ぶのではなく、当社はゼロからExchangeを構築した」と、Capossela氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ