Microsoftは企業に対し、「Windows XP」から移行するための時間的猶予をもう少し与えることにしたようだ。
現在のところ、「Windows 7 Ultimate」または「Windows 7 Professional」が搭載されたPCを新規購入するユーザーは、これらのマシンをWindows XPにダウングレードするオプションを利用できる。ただしMicrosoftは、「Windows 7」のリリースから18カ月後、あるいは「Windows 7 Service Pack(SP)1」の提供が開始された日のいずれか早い時点で、このオプションを終了すると述べていた。Windows 7 SP1は、米国時間7月12日にベータ版がリリースされている。そうなった場合、オプション終了後にマシンを購入するユーザーには、Windows 7かWindows Vistaのいずれかを使用するという選択肢しか残らない。
だが、Microsoftは12日にこれを撤回し、顧客側にオプションの終了は納得しづらいという懸念があることを認めた。
同社はブログ投稿で、次のように述べている。「顧客の大多数は積極的にWindows 7に移行しており、PCメーカー各社はWindows 7がプリインストールされたPCやデバイスの提供に注力しているものの、当社の企業顧客からは、エンドユーザーの権利であるWindows XP Professionalへのダウングレード権を終了してしまうと、混乱を招きかねないとの声が寄せられている。権限の変更は、Windows 7がプリインストールされた新規PCを対象とするものであり、購入日によりエンドユーザーの権限が異なるPCが混在する環境を管理するとなると、追跡が難しくなるからだ」
Microsoftはこのたびこれまでの方針を変え、Windows 7搭載PCを新規に購入する顧客に対し、Windows 7のライフサイクルを通じてこれらのマシンをWindows XPにダウングレードできるオプションを付与するという。
Microsoftは、次のように述べている。「自社のPC環境をWindows 7に移行させるという当社顧客の『空前の動き』をサポートするため、われわれは、Windows XP Professionalへのダウングレード権をこれまでの設定期限としていたWindows 7 SP1(のリリース日)後にまで拡大することに決定した。これにより、Windows 7のライフサイクルを通じて、一貫してダウングレード権を維持できるようになる。(中略)今後、企業各社はWindows 7を導入する準備が整うまで、これまで通り新規PCを購入して、エンドユーザーの権利であるWindows XPまたはWindows Vistaへのダウングレード権を活用できる」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。