マイクロソフト、学生に開発ツールを無償提供へ

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:編集部

2008-02-20 10:25

 より多くの学生に自社の開発ツールを使用してもらうことを望んでいるMicrosoftは、それを実現するビジネスモデルを考案した。

 それが同社製ソフトウェアの無償提供だ。

 10カ国の大学生は今週から、「DreamSpark」という取り組みの一環として、Microsoftの「Visual Studio」など複数のプログラムを無料で使用することができるようになる。Microsoftでは2009年にかけて、全世界の大学生と高校生を対象に同プログラムを提供していく計画だ。

 Visual Studioツールに加え、Microsoftではさらに、デザインツール「Expression Web」およびXbox 360用ソフトウェアの開発環境「XNA Studio」も無償で提供する。Microsoftは、既に自社製ソフトウェアのアカデミック版を割引価格で提供しているほか、Visual Studioの「Express Edition」を無償提供している。学生たちはまた、「Windows Server」およびデータベース「SQL Server」のデベロッパ版を無料で入手することができる。

 Microsoftのアカデミックイニシアチブでシニアディレクターを務めるJoe Wilson氏は、「これを活用してソフトウェアアプリケーションを構築することができる」と語る。「ウェブサイトも構築できる。最高にクールな『Facebook』アプリケーションを開発することも可能だ(中略)わずか数点の製品の中に大きな可能性がある」(Wilson氏)

 対象となる最初の10カ国には米国、英国、中国、フランス、ドイツなどが含まれる。

 Microsoftにいくつかの狙いがあるのは明らかだ。1つは、より多くの設計または科学において十分な素養を持つ学生たちがソフトウェアの分野に携わるようになること、もう1つは彼らに早い段階から同社のツールを使用してもらうことだ。

 「当社のような業界のリーダーには、次の世代、そしてさらに未来の技術者の存在が不可欠だ」とWilson氏は述べる。同氏は、今から5年後にMicrosoftのツールを無償で使用した学生の手による企業の誕生を見届けることを自身の目標だと述べた。

 「実現することを期待している。その数は数百、数千に上るかもしれない」(Wilson氏)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]