Mozillaが、Windowsの脆弱性に対し独自の修正を加えることを検討している。この脆弱性により、Windowsを実行しているPCが乗っ取られる可能性がある。
Microsoftは、Windowsアニメーションカーソル処理の脆弱性を悪用した攻撃が始まっていることから、月例パッチのリリース日(毎月第2火曜日)を待たずに、修正パッチを公開した。この脆弱性は、ユーザーが悪意あるウェブサイトや電子メールを閲覧した際に、攻撃者にPCを乗っ取られる可能性があるというもの。
この脆弱性は、アニメーションカーソルファイルの扱いをOSに依存しているすべてのWindowsアプリケーションで悪用されるおそれがある。Mozillaのウェブブラウザ「Firefox」も影響を受けるアプリケーションの1つ。Firefoxは、最新バージョンでセキュリティ機能が追加された「Internet Explorer 7」と比べて「Windows Vista」のユーザーをより大きな危険にさらしていると、一部のセキュリティ専門家から批判されている。
Mozillaのエンジニアリング担当バイスプレジデントMike Schroepfer氏は声明で「脆弱性はWindowsのエラーによるものだ・・・Firefox経由でもInternet Explorer経由でも悪用が可能だ。われわれは、Firefoxの次のセキュリティリリースに、問題を回避するための対応策を搭載できないか、調査している」と述べた。
Firefoxでの対応策は、さまざまな理由からMicrosoftの修正をインストールしないユーザーに、歓迎されるかもしれない。Microsoftのセキュリティパッチを適用した一部のシステムにおいては、互換性をめぐる不具合も発生していると報告されている。Schroepfer氏は「MicrosoftがWindowsの脆弱性を修正するパッチをリリースしている。すべてのWindowsユーザーが直ちにこのアップデートをインストールするよう推奨する」と述べた。
Determinaのセキュリティ専門家は、この脆弱性の悪用によりVista PCへの侵入が可能になる様子や、FirefoxユーザーがInternet Explorer 7ユーザーと比べてどのくらい大きなリスクにさらされるのかを説明するビデオを公開している。Determinaは、アニメーションカーソル処理の脆弱性をMicrosoftに報告した企業である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ