Linuxは間もなく企業においてより重要な役割を担うようになる、とHewlett-Packard(HP)のある幹部は語る。
HPのOpen Source and Linux Organizationのエンジニアリング担当ディレクターであるRandy Hergett氏は現地時間10月1日、シンガポールで開催されているGelato Itanium Conference & Expo(ICE)の中で、Linuxは、管理性などの分野でギャップがあると認識されてはいるものの、間もなくミッションクリティカルな用途に利用されるようになると語った。
Hergett氏は、「(Linuxは)大半の用途に対応可能だ」とした上で、現在、複数の通信企業がLinux上でミッションクリティカルなデータベースを使用しており、Linuxの導入率は全体的に上昇していると指摘した。
またHergett氏は、市場調査会社GCRが2007年に入ってからHPの委託で行った調査に言及し、意思決定者の5人に3人が、向こう2年以内にミッションクリティカルな用途としてLinuxを導入する用意があると答え、5人に1人が向こう5年以内に導入するつもりだと答えたと述べた。
また同調査によると、ミッションクリティカルな環境における懸念の上位2つは、セキュリティと信頼性だった。この調査は、現在UNIX系OSを使用している600人以上の意思決定者を対象に実施された。
では、果たしてLinuxはセキュリティと信頼性という2つの要件を満たせるのか。この点についてHergett氏は、「満たしている(中略)セキュリティに関しては、Linuxの安全性は非常に高いとわれわれは考えている」と語った。
「信頼性については、まだ(HP独自のOSや)他のプロプライエタリなUNIXシステムほど高くないが、大幅に向上しつつある」とHergett氏は付け加えた。
また、さまざまな種類のLinuxが出回っていることが、ミッションクリティカルな用途としてのLinuxの導入に影響するのではないかとの疑問については、Hergett氏は否定的な見方を示した。
同氏は、「さまざまな種類のLinuxが出回っているということは、ある意味、意思決定者はより柔軟な選択が行えると同時に、より多くの選択肢から選べることを意味する」とし、さらに、UNIXにもいくつか種類があり、意思決定者らは「そのような選択には慣れている」と付け加えた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ