フィンランドの大手携帯電話企業Nokiaは米国時間1月28日、ノルウェーのTrolltechを約1億5000万ドルで買収したことを発表した。
今回の買収により、NokiaはLinuxベース電話の取り組みを大幅に拡大する。Trolltechは、携帯電話ソフトウェアのビルドに使われるオープンソースソフトウェアやプログラミングツールを開発している。一方、Nokiaは、モバイルLinuxデバイスに長年取り組んできた。
オープンソースプログラミング分野でTrolltechは、ボタンやドロップダウンメニューなどのユーザーインターフェースコンポーネントの「Qt」ライブラリで有名だ。QtがGNU General Public License(GPL)で管理されているため、その要素技術はプロプラエタリなプログラミングプロジェクトにも利用できる。また、このコンポーネントを使用することで、複数OSで稼働可能なソフトウェアのビルドも容易になる。
Nokiaは、多くのOSを既に考慮に入れており、そのメリットをようやく見いだすことになる。「Trolltechを獲得することでNokiaは、モバイル機器とデスクトップアプリケーションのクロスプラットフォームソフトウェア戦略を加速し、インターネットサービス事業を発展できるだろう」と同社は声明で述べた。「Trolltechにより、Nokiaとサードパーティー開発者は、NokiaのデバイスポートフォリオやPC上で、インターネットで動作するアプリケーションを開発できるようになる」(Nokia)
また、Nokiaは、Trolltechのオープンソース路線を継承することでオープンソースファンを安心させることになる。「Nokiaは、オープンソース技術を受け入れ、Trolltechのオープンソース開発文化を推し進めるだろう」と同社は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ