冗長な英文を避けるための10+の方法--上級者編

文:Calvin Sun(Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2009-02-24 08:00

 文章を簡素化することで、伝えたい内容をより明確かつ説得力のあるものにすることができる。本記事では、回りくどい表現を避けることで、文章をすっきりとさせ、読み手により強く訴えかけられるようにする方法を、実例を交えて紹介する。

 あなたの書く文章は冗長なものとなってはいないだろうか?もしそうであれば、あなたは自らの時間と、読み手の時間を無駄にしてしまっていることになる。また、自らの文章を説得力に欠けた、印象の薄いものにしてしまっていることにもなる。以下に、冗長な文章と、その改善例を挙げているので、参考にしてほしい。

#1:"There are/is [名詞][関係代名詞][動詞] …"

 "There are/is"と[関係代名詞]を取り去ると、この文章は、[名詞][動詞]となる。

例:"There are some people who believe the movie is great."
   (その映画が素晴らしいと思っている人々も何人かいる。)

改善例:"Some people believe the movie is great."
     (一部の人々はその映画が素晴らしいと思っている。)

#2:"It is [形容詞] that …"

 "It is"を取り去り、[形容詞]を副詞に変える。

例1:"It is clear that the system has a problem."
   (そのシステムに問題があるということは明らかである。)

改善例1:"Clearly, the system has a problem."
     (明らかに、そのシステムには問題がある。)

例2:"It is obvious that the manager should resign."
   (そのマネージャーが辞職すべきであるということはもちろんである。)

改善例2:"Obviously, the manager should resign."
     (もちろん、そのマネージャーは辞職すべきである。)

#3:"very"や"extremely"

 こういった単語は使わないようにする。こういった単語を使うことで、文章のインパクトが弱くなってしまうのだ。

例1:"Proper planning is very vital to project success."
   (適切な計画はプロジェクトの成功にとって、とても欠かせないものとなっている。)

改善例1:"Proper planning is vital to project success."
     (適切な計画はプロジェクトの成功に欠かせないものとなっている。)

例2:"Lack of preparation was a very critical factor in his poor performance."
   (準備不足が彼の成績不振の非常に大きな要因だった。)

改善例2:"Lack of preparation was a critical factor in his poor performance."
     (準備不足が彼の成績不振の大きな要因だった。)

#4:"Given the fact that …"や"In light of the fact that …"

 いずれの場合も、代わりに"Because"を使う。

例:"In light of the fact that the project was cancelled, we're considering staff reductions."
   (そのプロジェクトが中止されたという事実に基づき、われわれは人員削減を検討している。)

改善例:"Because the project was cancelled, we're considering staff reductions."
     (そのプロジェクトが中止されたため、われわれは人員削減を検討している。)

注意:時間を表す場合にも使用される"since"を"because"の同意語として使用する際には注意が必要である。"since"が原因と結果ではなく時間を表す例として、"Since you arrived, I have gotten better."(あなたが到着して以来、私は快方に向かうことになった)という文を挙げることができる。この文は、あなたが来てくれた後で私の状態が良くなったということを意味しているのであり、あなたが来てくれた結果として私の状態が良くなったということを意味しているわけではないのである。

#5:"in the month of [月] …"

 "in the month of"を取り去るだけで、意味を変えずに単語数を4つ減らすことができる。

例:"Testing will begin in the month of May."
   (テストは時期的には5月に開始される。)

改善例:"Testing will begin in May."
     (テストは5月に開始される。)

 とは言うものの、"city of New York"や"city of Los Angeles"は、似た名前の州や郡と区別するために、そう記述する必要があるだろう。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]