ウェブブラウザを使って何でも気軽にダウンロードしていると、知らないうちにマルウェアを取り込んでしまうこともある。そこで本記事では、マルウェアの侵入口を検出するうえで役に立つ5つのテストサイトを紹介する。
他のソフトウェアと同様、ブラウザには脆弱性が含まれている可能性がある。そして、脆弱性の匂いに惹かれてサイバー犯罪者たちが寄ってくるのだ。こういった脆弱性はどのようなアプリケーションにもある弱点と言える。
本記事では、ブラウザからの脆弱性一掃に役立てることのできるウェブサイトを5つ紹介している。こういったウェブサイトは、ブラウザの弱点を評価し、個人情報がどれだけ簡単に閲覧先サイトに渡されてしまうのかを教えてくれる。さらに、1つを除くすべてのウェブサイトでは、対象ブラウザをセキュアなものにするための方法をアドバイスしてくれるようになっている。
とは言うものの、なぜ5つも紹介する必要があるのだろうかと思われたかもしれない。確かに一部のテストは重複している。しかし、各サイトのテストは少しずつ違った観点に立っているのである。このため、読者の方にはこれらのなかから、お気に入りのものを選び出してほしい。
#1:Browserscope
Browserscopeにアクセスすると、さまざまな観点から主なブラウザを比較したテスト結果が表示される。本記事はブラウザのセキュリティに関するものであるため、ここではSecurityタブについて解説する。ご想像の通り、このタブの内容だけを見ても数多くのテストが行われていることが分かる。なお、テストの内容は、このページで解説されている。
また、このサイトはあなたの使用しているブラウザのテストも行ってくれる。テストを実行すると、その結果が一覧表に追加されるようになっている(図A)。
#2:BrowserSpy.dk
2009年に筆者はPanopticlickについての記事を執筆した。その後、筆者はBrowserSpy.dkという同種のウェブサイトを見つけた(図B)。このサイトでは、Panopticlickと同様のテストの他にも64種類のテストが実施される。ただし、残念なことにBrowserSpy.dkは問題の解決方法を提示してくれない。とは言うものの、ウェブサイトにアクセスした際に、どれだけの情報が危険にさらされるのかを実際に見せてくれるわけだ。
#3:PC Flank
PC Flankはインターネットという観点から見たコンピュータのセキュリティを網羅的にテストしてくれるウェブサイトである。テストには「Stealth Test」や「Advanced Port Scanner Test」「Trojans Test」「Exploits Test」「Browser Test」といったものがある。ここでも先ほどと同様にブラウザのテストについてのみ解説する。PC Flankは、使用しているブラウザが個人情報や位置情報、あなたのISPについての情報を漏洩させてしまわないかどうかをテストしてくれる。
図Cは、筆者のブラウザをテストした結果である。特殊なクッキーが保存可能になっている点と、HTTPリファラ情報がアクセスしたウェブサイトに送られるようになっている点が警告されている。