レジストリの編集方法についての記事を読むと、レジストリを誤って変更してしまうとWindowsやアプリケーションに破壊的な影響が及ぶ可能性があるため、「作業を始める前に常にシステムのフルバックアップを取得すること」という恐ろしい文言を目にするはずである。こういった文言は必要であるものの、GUIでは実現できず、レジストリ編集作業を行わなければ実現できないことがあるのも事実である。本記事では、Windows VistaおよびWindows XPのための便利なレジストリハックを10個紹介している。念のため、以下を実行する際は読者のみなさんにも「作業を始める前に常にシステムのフルバックアップを取得」していただきたい。
#1:自動再生(AutoPlay)を無効化する
TechNetのCDをPCのドライブに挿入すると、自動的にInternet Explorerが起動され、筆者にとってはどうでもよい情報が表示される。筆者はこれをいつも疎ましく感じていた。こういった情報を見せられるよりも、Windowsエクスプローラーを使ってCD内に格納されている必要な情報にさっさとたどり着きたいと思ってしまうのだ。幸いなことに、自動再生を無効化するためのレジストリ設定は簡単だ:
- レジストリエディタでHKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorerというキーを探し出す。
- 「NoDriveTypeAutoRun」という名前でDWORD値を作成する。
- そのデータを「0xFF」(16進)に設定する。
#2:同時ダウンロード数の上限値を増やす
筆者は仕事柄、ファイルをダウンロードする機会が多く、数多くのファイルを一度にダウンロードする必要がある場合も多い。そしてこういった場合、Windowsが課している同時ダウンロード数の上限を超えてしまうこともある。あなたも筆者と同じ問題を抱えているのであれば、レジストリを以下のように編集することで、10個までのファイルを同時にダウンロードできるようになる:
- レジストリエディタでHKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settingsというキーを探し出す。
- 「MaxConnectionsPerServer」という名前で新たなDWORD値を作成し、そのデータを「10」(10進)に設定する。
- 「MaxConnectionsPer1_0Server」という名前で新たなDWORD値を作成し、そのデータを「10」(10進)に設定する。
#3:インストール時に登録したユーザー名や組織名を変更する
Windowsのインストール時には、ユーザーの名前と組織名を入力するよう求められる。しかし、企業が合併した場合など、これらの登録情報を変更したいケースも出てくるはずだ。こういった場合、以下のハックを用いることができる:
- レジストリエディタでHKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersionというキーを探し出す。
- RegisteredOwnerとRegisteredOrganizationという値に設定されているデータをそれぞれ、ユーザーの新たな名前と新たな組織名に変更する。