イタリアに本社を持つaethra(アエスラ)は、同国最大手の通信事業者イタリアテレコムにOEMで通信機器を提供しているメーカーだ。昨今は事業拡大を図って自社ブランドでの製品も供給、テレビ会議システムも提供している。
イタリア国内のテレビ会議システムでは80%程度という高いシェアを誇るが、ワールドワイドでのビジネス展開が遅れたこともあり、世界シェアは7〜8%で第4位だという。日本国内では2004年から販売を開始し、2005年にはVTVジャパンと提携してエーイー・コミュニケーションズ(aeコミュニケーションズ)を設立し販路の拡大を図った。もともと通信機器を手がけてきたaethraは、通信環境が整備されてきたということが肌で感じられ、それを生かしたソリューションを開発しようと思い立ったのだという。
日本国内のテレビ会議システムは年間の出荷台数が600万台強で、そのうちソニーと世界最大手のポリコムで70〜80%のシェアを占めていると言われている。そうした市場の中で、aethraのシェアは「7〜8%程度」(aeコミュニケーションズで代表取締役を務める栢野正典氏)であり、aethra製品としては知名度の向上が課題と見ているようだ。市場自体は「年10〜15%の割合」で成長しているが、栢野氏はこの傾向が今後も続くと見ている。
テレビ会議システムと言えば専用のハードウェアを思い浮かぶ。しかし、ここに来て、市場の様相は変化してきている。ウェブカメラを活用したPCベースの製品の台頭であり、PCベースのウェブ会議システムがテレビ会議システムに置き換わるのでは、という見方がされているのである。
しかし栢野氏はそうした見方に対しては「PCベースのシステムは市場予測ほどは伸びていかない」との見方を示している。
というのも、PCベースのシステムは1対1が基本であり、しかも個人のデスクの上で行うものだ。だが、「ちゃんとした話をしようとすると会議室に集まるビジネススタイルは今後も続く」(同氏)ため、PCベースではなく専用のテレビ会議システムのニーズがあるという。「フリーアドレスのような、仕事のやり方自体が変わらないとPCベースの製品は普及しないのではないか」(同氏)という見方だ。
「大企業の60%は導入したと言われている」(同氏)テレビ会議システムだが、企業内の会議室を単位として数えると栢野氏は「10%もいかないのではないか」と見ている。さらに栢野氏は、大企業でも事業所すべてにまでは導入されていないとし、実際の企業あたりの普及率では「大企業でも20〜30%」(同氏)という。つまり、テレビ会議システムが導入される余地はまだまだあるのではないか、というのが栢野氏の考えだ。
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