Goldberg氏のメールはこう続いた。「OEM業者はホリデーシーズンに向けて、Premium Readyマシンを強くプッシュするだろうが、Intelの統合チップセットの出荷が遅れているため、現在市場に出ているマシンの大多数は、Premium ReadyではなくWindows Vista Capableだ。当初われわれは、Aeroが使えることをCapableの条件にしたかったが、さまざまな理由から譲歩せざるを得なくなった。ちょっと複雑で長くなる話なので、もし役に立つなら、喜んで順を追って説明する(笑)」。Goldberg氏はその後転属となった。
Microsoftの元最高業務責任者(COO)で現在は取締役会に名を連ねるJon Shirley氏は、2007年1月に同社CEOのSteve Ballmer氏にあてて、自分のVista PCで使用したい複数の周辺機器に対するドライバのサポート状況について、不満をつづった電子メールを送っている。Ballmer氏はこのメールをSinofsky氏に転送し、現在決定していることのほかにMicrosoftがしなければならないことがあるかどうか、意見を求めた。
これを受けてSinofsky氏は、発売後のVistaに対する分析を開始し、Ballmer氏への報告の中でIntelについて次のように述べている。
「Intelは最大級の難題を抱えている。Vistaのベースラインとなる『945』チップセットは、今のところ『かろうじて』進んでいる状態だ。Aero対応でない『915』チップセットは、膨大な数のノートPCに組み込まれて『Vista Capable』のロゴが付けられているが、Vista Premium対応ではない。これが妥当な呼称なのかどうか、私にはわからない。だがこれらの機能は、今後も大きな改善は見込めないだろう。945チップセットが一貫して登場する新しいドライバのビルドに対応するにせよ、次のチップセットはこれを上回るものが望まれる」
これに対するBallmer氏の返答は、「分かった、ありがとう」だった。
Microsoftは今や、Vista Capableのロゴは誤解を招くもので不当だと訴えられ、自社の立場を弁護しなければならなくなった。すべての原因は、MicrosoftがIntelに対し、(Vistaにアップグレードする主な理由の1つである)VistaのAeroインターフェースを実行できない古いチップセットに、「Vista」の名を添えて販売することを許可する決定を下したことだ。電子メールのやり取りを見ると、社内でも多くの人が、二重構造のロゴプログラムに乗り出した時点で、いずれこうなることはわかっていたようだ。しかし最終的に、Intelを喜ばせておく必要性が、世界最大のPCメーカーからの異議に勝ったということだ。
当記事が掲載されたのちに、Microsoftは次のような声明を出した。「われわれは、Windows Vista Capableプログラムの一部に915チップセットを含めた。それは、同チップセットを使ってWindows Vistaのベータバージョンを実行したテストで良好な結果が得られたことと、同チップセットが市場で広く普及していることに基づくものだ。このチップセットが組み込まれたコンピュータは、以前も今もWindows Vista Home Basicにアップグレードできる。Microsoftは、Windows Vistaのプレミアム機能をサポートできるPCに対して、Premium Readyの名称を使うことを承認した」
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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