Microsoftの会長 Bill Gates氏が5月7日来日し、会見を開いた。同氏は7月に経営の第一線から退く予定であることをすでに表明しており、Microsoft会長としてGates氏の姿を見るのは最後になるかもしれないとの思いからか、会場は早くから集まった記者たちの熱気であふれていた。
米国ではMicrosoftがYahooの買収を断念したという発表があったばかりだが、この件についてGates氏は、「両社がそれぞれ独立した方向性を追求すべきだという結論に達したためだ」とした。今後のGoogleへの対抗策が気になるところだが、「来月にはシアトルでカンファレンスを開催し、そこで次世代のサーチ技術を披露する」と述べた。
おびただしい数のカメラのフラッシュを浴び、まぶしそうなGates氏(撮影:小山安博)Gates氏は、同社にとっての新たな取り組みをこの場で2点発表した。1つは、Windows Media Centerが日本の地上デジタル放送の規格であるISDB-T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)に対応することだ。詳細については今年後半に発表予定だとしている。
もう1点は、Visual StudioやExpressionなどの有償ツールを学生に無料で提供する「DreamSpark」プログラムだ。これはすでに米国で2月に発表されているが、来月には日本でも詳細が発表されるという。Gates氏は「多くの新しいアイデアは若者から生まれてくるものだ」と述べ、今後も若い技術者たちを支援していきたいとした。
会場からは今後のOSの開発スケジュールについての質問も出た。現在同社ではWindows Vistaの後継バージョンとされる「Windows 7」(コードネーム)の開発が進んでいるが、リリース時期については「Microsoftではこれまで新しいOSを約3年の周期で発表していたが、Windows 7に関しては現時点ではっきりしたことは言えない。パートナーやカスタマからのフィードバックを得てからとなる」とした。
7月1日よりGates氏は、慈善活動のBill & Melinda Gates Foundationでの仕事に注力し、Microsoftの会長職は非常勤でこなすことになるが、「今後もFoundationの活動で、またMicrosoftの会長として、来日することはあるだろう」とGates氏は述べ、今回が同氏の姿を日本で見る最後の機会ではないことを示唆した。
どうしても注目を浴びてしまうGates氏だが、「すでにMicrosoftのチーフソフトウェアアーキテクトはRay Ozzieが務めているし、最高研究戦略責任者のCraig Mundieもいる。こうした優秀な人材はもっと注目されてもいい」と話す。もしかするとGates氏は、これまで築き上げてきたMicrosoft帝国から一歩離れることで、少し静かな人生を送りたいのかもしれない。
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