「Web2.0について理解したいならば、企業はティーンエージャーから学ばなければならない」
Accentureでチーフ テクノロジ ストラテジストを務めるRobert B. Suh氏は、こう話す。同氏は、Accentureにおいて、今後3〜5年の間にIT業界にどのような変化があり、その変化が同社にどのような影響を与えるかについて分析している。
Suh氏は、「米国ではベンチャー企業の社長や企業のCIOなどと、現在のIT業界において何がトレンドなのか、どのような課題があるのかなどを話している。最近のテーマとして驚いたのは、非常に多くのCIOがWeb2.0の今後の展開について注目していることだ」と話す。
そこでAccentureでは、企業がWeb2.0のテクノロジを企業システムに採用する場合、何がトレンドで、どんな課題があるのかについて分析した。
これまでのIT業界におけるテクノロジの進化は、企業システムにおける研究開発から生まれていた。これは現在、IT業界の中心である40代以上の技術者が、業務の生産性を向上させるための研究開発から新しいテクノロジを生み出してきたためだ。
しかしインターネット環境が登場し、広く一般に普及した現在では、多くのイノベーションは企業向けのテクノロジからではなく、インターネットやゲーム、モバイルなどのコンシューマ向け分野から生まれている。しかもこうしたトレンドは、欧米よりもアジア地域を中心に顕著に表れている。
Suh氏は、「10代、20代の若者は、テクノロジを企業で学ぶのではなく、インターネットを活用した日々の生活の中から学んでいる。Web2.0という考え方も、彼らのインターネットの利用方法から生まれたものだ。だからこそ、Web2.0のテクノロジに関しては、10代、20代から学ばなければならない」と話す。
このことから企業は、次の2つを意識し、慎重に検討することが必要になる。
これまでIT業界のトレンドは、メインフレーム環境であれ、クライアント/サーバ(C/S)環境であれ、PC環境であれ、米国の企業が牛耳ってきた。しかし、Web2.0のようなインターネット環境を利用したコンピューティングから生まれるトレンドは、ある特定の企業が1社で牛耳れるものではない。
たとえば、Web2.0を企業システムに取り入れるための重要な技術のひとつにSOA(サービス指向アーキテクチャ)がある。SOAが注目されるのは、10代、20代の若者たちがインターネット上で楽しんでいる、さまざまなサービスを非常に簡単にマッシュアップできる仕組みをオープンスタンダード環境により実現できるためだ。
しかし企業システムの現状は、コンシューマ環境と違い、10代、20代の若者たちの間で主流になっているマッシュアップのように簡単ではない。対応すべきソフトウェアがあまりにも多いために、カスタマイズされたインターフェースはつぎはぎだらけにの状況にあるためだ。
そのために、「ある1社が“SOAを提供します”といっても企業の多くはSOAの採用を躊躇しているのが現状だ」とSuh氏は話している。
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