RSSは、ブログやニュースなどのウェブコンテンツを読者に配布するのに使われる、手軽な情報配信プロトコルだ。
RSS配信を利用するユーザーは、一カ所に集めた何十ものフィードをクリックしながら参照することができる。何十ものウェブサイトをいちいち見て回るというような、面倒な(そして、実質的に不可能な)ことをしなくて済むようになるわけだ。RSSに対応しているサイトは実に多く、ビジネスや技術、スポーツ、家電製品、エンターテインメント、科学、健康などの専門的なサイトだってある。
そんなことは分かりきっている。読者の皆さんは、そう思うかもしれない。
RSSフィードは、プッシュ型の情報配信を大量に行って欲しいと申し込んでくれた人が存在して初めて成り立つサービスである。この点が、同技術の非常に面白いところだ。(プッシュ型の)電子メール配信サービスにいくつも申し込んでいる人は、どれくらいいるだろうか。その一方で、何十ものサイトからRSSの配信を受け取っている人が存在することは確かである。両者の違いは何だろう?答えは簡単だ--RSSフィードをたくさん受け取っても、受信ボックスが一杯になることはないのである。RSSフィードとして配信される情報は、自動的に別のフォルダにルーティングされる。そして、ニューズグループと違って、大抵の場合、RSS配信される情報の作成者は1人だ。だから、自分に必要のないコンテンツに目を通す時間を節約できる。RSSの成功要因が何であれ、企業にとって、このパワフルなチャネルを関係者にリーチする手段として利用しない手はない。そういえば、Accenture Technology Labsも、複数のRSSフィードを表示するインタラクティブなスクリーンセーバーを開発している。これは、画期的なスクリーンセーバーではあるが、(よりによって)Accenture Technology Labsからのフィードを「ロックダウン」してしまう。読者の皆さんも試してみてはいかがだろうか。