「インテルがM・フリーマンと映画ダウンロード配信の新会社設立」の記事を読んで

2005年07月12日 20時24分

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 News.comのJohn Borlandの記事によると、Intelが、映画俳優Morgan Freemanが所有する製作会社Revelations Entertainmentと組んで、ClickStarという会社を設立したそうだ。この共同事業の目的は、封切映画をインターネット配信することだそうだ。この記事では、このようなベンチャー事業が映画業界に及ぼす影響について論じている。多くのハリウッド関係者は、こうした事業がDVDの売上低下につながるのではないかと心配している。少なくとも最初のうちは、こうした事業も映画業界に何らかの影響を及ぼすだろう。そこで、IntelとRevelationsは、ハリウッドの映画会社幹部を引き込むために、最新のデジタルエンターテインメント機器を装備したデジタルモデルルームをロサンゼルスに作っているということだ。だが、私がずっと追いかけているテーマであるMicrosoftのメディア市場の支配の動きについては、記事の一番最後の方で触れられているだけだ。記事にBorlandは以下のように記している:

新しいサービスは2006年前半に開始される見通しで、MicrosoftのWindows MediaテクノロジーとDRM技術が使われる予定だ。新会社に対して大手映画会社がコンテンツを提供するとの発表はまだ1つもないものの、他の映画製作会社もこの話に興味を示していると、両者の交渉に参加する関係者は述べている。

 確かにAppleは大量のiPodを市場に送り出したかもしれない。しかし、以前から何度も書いてきているように、デジタルエンターテインメントのインフラを市場に浸透させることができた唯一の企業は、Microsoftだ。同社は、コンテンツ供給会社や通信事業社はもとより、メディア配信で有利な立場にいる他の企業(たとえばTiVoなど)ともさまざまな提携関係を結んできている。一方、シリコンバレーのテクノロジー企業のほとんどは、ハリウッドにコネがない。そうした状況の中、IntelはMorgan Freemanを味方につけることによって、デジタルコンテンツプロジェクトに対する強力な影響力を手中に収めた。このプロジェクトで選択されたテクノロジーをみて、Microsoftも小躍りして喜んでいるに違いない。

ところで、動画の配信に関してだが、Windows Mediaテクノロジーほど世界のすみずみにまで浸透しているデジタルメディアのプラットフォームは存在しないのだから、このプロジェクトで同技術が選ばれたのも無理はないと思う。ダウンロード可能な動画を配信するのに、他にどんなオプションがあるだろう。だが、以前にも述べたがこれらのマルチメディア製品を公開する企業がより広いターゲットを獲得しようとすればするだけ、デスクトップのコンピュータはもちろん、さまざまな携帯機器、カメラ、電話(実際、カメラと電話は統合されつつある)、デジタル著作権管理、ネットワークなど、デジタルに関連するものすべてにMicrosoftの支配するモノカルチャーへの依存度が強まっていく結果になってしまうだろう。

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