日本のメインフレーム市場を担ってきた日立製作所は、オープンソースソフトウェア(OSS)の世界でもリーダー的役割を演じている。しかしそれは、日立にとって必然の動きだった。
日立は日本を代表するメインフレーマーであり、ハードウェアベンダーという印象が強い。しかし日立は、むしろソフトウェアで業界をリードしている。1969年に、世界で初めてソフトウェア専門事業所、横浜・戸塚のソフトウェア工場を立ち上げた。
そしてシステム運用管理の「JP1」やアプリケーションサーバの「Cosminexus」など、市場の中で圧倒的な強みを持つミドルウェア製品を数多く提供している。また、OSについてはほぼフルラインで揃えている。
その日立があえてOSSに取り組む理由は何か。プラットフォームソフトウェア本部OSSテクノロジセンタ担当部長の鈴木友峰氏は、次のように語る。
「もともと、クライアント/サーバの時代から日立はオープンかつマルチベンダー指向だったのです。さらに今では、サーバ系についてはミドルウェアも含めてOSSでシステム構築したいという顧客が増えています。こうした要望に応えるのはベンダーとして当然のことです。同時に、OSSでITシステムの品質を向上し、底上げができるのではないかと期待しています」)
同社は1999年4月にLinux対応の専門組織を立ち上げている。その後、その組織を中心として、日立はミドルウェアも含めてOSS製品の普及に努め、またその普及を見てきた。その流れを鈴木氏は、次のように表現している。
「当初は、ウェブサーバやメールサーバの分野を対象に、LinuxとApach、Sendmail、Sambaなどネットワーク系のソフトウェアを組み合わせ、“フルオープンソース”で構築するという動きがありました。しかしここ2年くらい前から業務系のシステムでもオープンソースのOSと商用ミドルの組み合わせが使われるようになってきました。ありていにいえばLinuxプラスとOracle、弊社でいえばLinuxとHiRDBというように、Linuxが商用ミドルのベースOSとして完全に立ち上がってきています」
しかし同氏は、「それがこの半年くらいで変化してきています」と言う。
「今度はPostgreSQLやTomcat、JBossといった、ミドルウェアの領域までOSSでシステムを構築しようという動きが出てきています」
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