SRA OSSは2005年7月に、SRAのオープンソースソフトウェア(OSS)部門が分社化した新しい会社である。とはいえ、設立の時点ですでに6年にわたるOSS販売の経験を有し、国内屈指の実績を積み重ねてきた。SRA OSSの取締役日本支社長である石井達夫氏は2007年の同社の活動、およびOSSを取り巻く業界の動向について次のように語る。
「SRAは1999年にOSS専門の部隊を立ち上げました。これは国内初のことです。以来、SRA社内でOSS製品のサービスを販売/サポートを提供していたのですが、もともとSRAは受託開発を中心に展開してきた会社であり、OSSではもっとフットワークの軽やかな体制の方がよいのではないかという声が社内からボトムアップ的に上がってきたのをきっかけに分社化に踏み切りました」(石井氏)。
本社を米国(カリフォルニア州サンタクララ)に置いたのは代表取締役会長である鹿島亨氏の発案だ。これは、ソフトウェア産業はやはり米国を中心に動いているだろうという判断からだ。それに開発者のコミュニティとの連携がしやすいという判断も働いた。何か問題が発生した場合にでも、すぐに対応できるからだ。
石井氏は、「いずれは米国から世界に向けてメッセージやソフトウェアを発信していきたいと考えています」と言う。
OSSというとLinuxをビジネスの中心に置くことが多いのだが、SRA OSSではOSSのデータベースである「PostgreSQL」を中心に展開している。「PostgreSQL は、1999年から扱っているのでかなりの技術やノウハウが蓄積できており、すでに200社近い顧客がサポート契約を結んでくれています。それに現在のOSS分野ではOSについて何か新しいものを開発していくというフェーズは過ぎています。OSの上の階層で何をしていくか、という時代に確実に入っていると思っています」と石井氏。
具体的な製品としては、PostgreSQLの機能を強化した「PowerGres」をビジネスの中心としているが、なかでもPostgreSQLを世界で初めてWindowsアーキテクチャに移植した「PowerGres on Windows」を提供しているのが同社のユニークな点だ。
「PowerGresの開発は、ベンダーとしての責任感から行ったものです。PostgreSQLは、ダウンロードしてコンパイルすれば動くことは誰でも分かっているのだけれども、ではそれを誰が管理するのかということが課題でした。それに、ここが日本的な風土なのでしょうが、無償のものに対する抵抗があるのです」と石井氏。
むしろ「かたち」としてのパッケージがあり、有償であればベンダーに向かって「お金を払っているから大丈夫だよね?」と頼れるわけだ。このような理由で同社は2003年、PowerGresをリリースした。
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