シトリックス・システムズ・ジャパンとマイクロソフトは6月16日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで「Citrix and Microsoft Roadshow Tokyo シトリックスとマイクロソフトがリードするデスクトップ仮想化」を開催した。
基調講演にはシトリックス・システムズ・ジャパン代表取締役社長のMichael King氏、同副社長の木村裕之氏、マイクロソフト代表執行役社長の樋口泰行氏が次々と登壇。シトリックスとマイクロソフト双方のデスクトップ仮想化戦略だけでなく、IT技術の進化、産業の発展について語った。
デスクトップ仮想化は第3の生活革命をもたらす
最初に登壇した木村氏は、日本の国際競争力が今や世界27位に後退したことに触れながら、その原因の一つとして「日本のビジネスを支えてきたITが抱える課題、解決すべき問題の一つとして、セキュリティがある」と述べ、情報漏洩事故などがITに暗い影を投げかけていると指摘した。
情報漏洩事故は、2009年度上期だけで764件発生し、損害賠償の総額は約1500億円にのぼるという。漏洩の原因の多くは、ノートパソコンやUSBメモリの紛失盗難だ。
しかし、データをすべてデータセンターに保存するクラウドコンピューティングに切り替えれば、そのような事故はなくなり、自宅でもオフィスと同じデスクトップ環境を利用できるのがデスクトップ仮想化だとした。
「デスクトップ仮想化の進展が加速しており、どんな端末でも我々のソリューションが使えるようになる。2014年までにデスクトップの35%までが仮想化されるだろう」(木村氏)
そして、新しい仕事のスタイルとして「work.shift」を提唱した。木村副社長は「いつでも、どこでも、どんなデバイスでも、オフィスにいるのと同じように仕事ができる。さまざまなワークスタイルが実現し、戦後第三の生活革命が実現する」と述べ、デスクトップ仮想化の未来をアピールした。