Citrix Synergy 2010:クライアント仮想化「XenClient」の無償提供が開始

冨田秀継(編集部)

2010-05-14 17:14

 Citrix Systemsの年次カンファレンス「Citrix Synergy 2010」が米国時間の5月13日に開幕した。同社経営陣らが本カンファレンスのテーマである「Where Virtualization + Networking + Cloud Computing Meet」について語っている。初日の基調講演に登場したのは同社President兼CEOのMark Templeton氏。今後注力する3つの分野について説明した。

SaaSベンダーのトップ5になったシトリックス

Mark Templeton氏 Mark Templeton氏

 会場のMoscone Center Westでは話題のiPadを持ち歩く人も多い。今や「サンフランシスコのどこに行ってもiPadを買えない状況」(Templeton氏)で、会場近くのApple Storeで話を聞けば、本カンファレンスの来場者が多数購入したことも原因の一つだという。

 今後も続々と登場するであろうさまざまなデバイスについて、どれが勝つかという点に興味はないとTempleton氏は述べる。「すべてのデバイスで、誰でもCitrix製品を使えるようにする方針だ。そのために必要な3つの分野で存在感を高める」(同)という。

 その3つの分野のひとつ「Virtual Meeting」では、ビデオ会議サービスの「GoToMeeting」を提供している。

 「2009年にはCitrixのオンラインサービスを1億人が利用した。これによって我々はSaaSベンダーのトップ5になることができた。オンラインサービスを試して学んだことは、シンプルが良いということ。これは個人の好みではなく、経済性が実証している。シンプルであれば利用も、自社への取り込みも容易だ。そうすると多くの人々が利用することになり、投資も回収しやすい」(Templeton氏)

 GoToMeetingについては、iPhoneで利用したいという声も多数寄せられているという。Templeton氏は「もうすぐできるようになる」と述べ、iPhone版の提供が間近に迫っていることもアピールした。

クライアント仮想化の新製品「XenClient」発表

 2つ目の注力分野「Virtual Desktop」は、近年需要が拡大しているデスクトップ仮想化を中心とする領域。同社は2009年10月にXenDesktop 4を提供して以来、過去2四半期で150万ライセンスを販売したという。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

関連記事

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  5. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]