SUSE Linuxを搭載したThinkPadが登場へ

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:編集部

2006-08-15 19:54

 モバイルワークステーションを必要としているエンジニアやデザイナーにとって、新たな選択肢の登場だ。Novellの「SUSE Linux」をプレインストールした「ThinkPad」が発売されることになった。

 LenovoとNovellは米国時間8月15日LinuxWorld Conference and Expoにおいて、「ThinkPad T60p」にNovellの「SUSE Linux Enterprise Desktop 10」を搭載して出荷することを発表する予定だ。このLinux搭載のノートPCは、エンジニアやその他のハイエンドユーザーを対象としているが、Lenovoのウェブサイトにアクセスすれば誰でも購入することができるようになる、とThinkPad T SeriesのワールドワイドセグメントマネージャーBill Iori氏は言う。

 さらに同氏によれば、Lenovoは、MicrosoftのWindowsオペレーティングシステムを搭載したThinkPadに採用されているドライバや同社のThinkVantage技術についても、SUSE Linux搭載のThinkPadでサポートする予定だという。

 業界関係者たちがサンフランシスコで開催中の同カンファレンスに集うなか、デスクトップLinuxの動向を見守る人たちにとって、2006年こそ重要な年になるかもしれないと希望を抱かせるだけの理由がある。デスクトップLinuxは、ビジネスPC市場全体では、まだ存在感がないが、エンジニアリングやコールセンターまどの業務を中心として法人からの支持を得ていると、NovellのプロダクトマーケティングのディレクターであるJustin Steinman氏は述べている。

 NovellとLenovoが新しいT60pに対して、さらに大きな期待をかけている理由の1つが、Linuxカーネルだ。Iori氏によれば、T60pに実装されているLinuxカーネルでは、スリープモードなどのノートPC向けの技術へのサポートが強化されているという。カーネル以外にも、SLEDがモバイル環境できちんと動作するようにしたり、RapidRestore(データのバックアップと復旧)やAccess Connections(無線ネットワークの検知)などのThinkVantage技術を利用できるようにするなど、NovellとLenovoがそれぞれに工夫を凝らしている、と同氏は述べている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    改めて知っておきたい、生成AI活用が期待される業務と3つのリスク

  2. ビジネスアプリケーション

    ITR調査結果から導くDX浸透・定着化-“9割の国内企業がDX推進中も成果が出ているのはごく一部”

  3. ビジネスアプリケーション

    Google が推奨する生成 AI のスタートアップガイド、 AI を活用して市場投入への時間を短縮

  4. クラウドコンピューティング

    生成 AI リスクにも対応、調査から考察する Web ブラウザを主体としたゼロトラストセキュリティ

  5. セキュリティ

    初心者にも優しく解説!ゼロトラストネットワークアクセスのメリットと効果的な導入法

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]