インテルは11月13日、45ナノメートルプロセスで製造された新たなプロセッサ16製品を発表した。開発コード名「Penryn」とされていたもので、今回発表されたのは、サーバおよびワークステーション用の「クアッドコア インテル Xeon プロセッサ 5400番台」12製品および「デュアルコア インテル Xeon プロセッサ 5200番台」3製品と、ハイエンドPC向けの「インテル Core 2 Extremeプロセッサ QX9650番台」1製品だ。
インテルでは、「チックタック戦略」として、新しいプロセス技術とマイクロアーキテクチャを毎年交互に発表している。プロセス技術では、1999年に180ナノ、2001年に130ナノ、2003年に90ナノ、2005年に65ナノと2年ごとに順調に刷新し、2007年の45ナノプロセス技術発表に至った。
インテル 代表取締役共同社長の吉田和正氏は、同社が環境にやさしい製品を提供する方針であることを強調、Penrynが「新機能が搭載され、パフォーマンスが向上しただけでなく、65ナノプロセスと比較した場合、45ナノはリーク電流が10分の1になるなどして電力効率が最大38%向上した。また、環境に負担を与える鉛が排除されており、2008年にはハロゲン物質も除去される」と説明した。
Penrynでは、インテル独自の「スーパーシャッフルエンジン」(SSE)を拡張し、シャッフル処理を行うSSE関連の命令実行が高速化した。また、「インテル バーチャライゼーション テクノロジー」(Intel-VT)が強化され、仮想マシン間の移行にかかる時間を、ソフトウェアを変更することなく、ハードウェアのみで平均25%から75%改善した。また、高速の除算処理を実行する「Radix-16 Divider」により、前世代と比較して、ほとんどのアプリケーションの計算速度が約2倍となった。
45ナノプロセスによる製造体制は、現在2つの工場にて稼働中で、2008年には新たに2つの工場で製造が開始される。これにより、2008年の第3四半期には45ナノプロセスで製造されたCPUの出荷比率が65ナノを上回る予定だ。
吉田氏は、「2008年には、サーバやハイエンドデスクトップPC向けのみならず、メインストリームPCやノートPCも45ナノが採用されることになる」とし、すべてのセグメントで45ナノ製品を展開すると述べた。