携帯情報端末(PDA)や携帯電話、スマートフォンなど、呼び方はさまざまだが、これらの機器は小型化、薄型化、軽量化を続けている。これらの機器を考案し続けているエンジニアたちにはおめでとうと言いたいが、このまま彼らについて行ったら、私はいずれ失明することになるだろう。
目は疲れたら休ませればいいが、それが不可能に近いことは分かっている。人は年取ると、遅かれ早かれ体が言うことを聞かなくなる。しかし、もし将来のガジェットの発明者らが小型化を考え続けるつもりならば、彼らは大型化を検討し始めるべきだ。純粋にデザインだけ見れば、AppleのiPhoneのディスプレイは大変素晴らしい。しかし、それとて半歩前進したにすぎない。ユーザーは依然として小さめのスクリーンを凝視しなければならない。データの入力方法も細かい作業であることは言うまでもない。
今週、中国の上海で開催されるIntel主催の開発者フォーラムで、それらの疑問に答えようとする試みがなされる。Intelはそこで、同社の研究者らが成し遂げた成果に関する最新情報を発表する予定。特に同社は、パーソナル機器の性能を向上させるための新たな方法を模索してきた。この点に関するIntelの売り込み文句は「いつでも、どこでもつながる」である。
この技術はまだ開発段階だが、面白いことになりつつある。Intelによると、機器に十分な計算リソースと組込型センサを搭載することにより、広域接続でインターネットに接続したり、(任天堂のWiiのように)身体運動を感知したり、オフィス内の近くのディスプレイに無線接続したりすることが可能になるという。
私は、Comdexで行われたさまざまなビデオ基調演説を最後まで聞いた時のことを思い出した。その中で「ハイテクの先見者たち」は将来、ごく普通の人々は今と同じことを容易にこなせるようになると明言した。例えば、名刺を相手に無線で送信したり、さまざまな取引を無線で行うなどだ。今のところ、機器の性能はまだこのような状況には近づいていない。しかし、Intelの通信技術研究所の所長を務めるKevin Kahn氏は、複数の断片がようやく1つになりつつあると語る。
Kahn氏によると、センサ研究の分野における1つの大きな問題は、依然として、機器が行動や心的要素、物理的要素を認識できるようデータをどれだけ正確に理解するかだという。それでも、研究が実を結びつつあると同氏は語る。