市場調査会社In-Statは米国時間1月27日、ソリッドステートドライブ(SSD)は不透明な世界経済にもかかわらずAppleのiPodやiPhoneなどの需要により急成長が見込まれるとする報告書を発表した。
それによると、SSDの売り上げは2012年まで年率100%を超える勢いで伸びるという。なお、SSDにはNAND型のフラッシュメモリが使われる。
同社のシニアアナリストIan Lao氏は「立ち上がりはごく小さかった。実際、2006年は数千万ドル程度だった。しかし、2012年までには50億ドルを優に超えるだろう。したがって、成長率はかなり高い」と述べ、2006年から2012年までの成長を年率106%と予測している。
一般消費者向けでは、成長の大部分は携帯音楽プレーヤーやスマートフォンなどの小型機器によるものだと同氏は見ている。AppleのiPodやMicrosoftのZuneなどの音楽プレーヤーは1.8インチ小型ハードディスクドライブに代えて耐久性や耐衝撃性に優れたSSDを採用すると予想されるからだ。「Zuneを落としたら動かなくなってしまった」というリスクを、SSDならはるかに高い信頼性で避けられるとLao氏はいう。
一方、スマートフォンでは比較的簡易なフラッシュドライブを採用しているが、スマートフォンがPCに近づくにつれ、現在PCで使われているSerial ATA(SATA)インターフェースを備えた、より複雑なSSDを採用するようになるだろうという。たとえば、オペレーティングシステムも機能もよりコンピュータに近いiPhoneはSSDを採用すると同氏は見ている。
現行のMacBook AirやHP Voodoo Envy 133がそうであるように、今後登場するウルトラポータブルPCも、ネットブック同様、SSDの成長を後押しするだろう。
企業向け市場でも急成長が見込まれる。同氏によると、サーバ環境で使われる超高速ハードディスクドライブをSSDに置き換える例が増える見込みだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ