このデータセンター向け新システムの基本原理は、各ストレージアレイはVirtual Matrix Architecture(VMA)に接続し、これにより、ドライブキャビネット間の連携が可能になるというものだ。各アレイはマトリクスに組み込まれる。マトリクスでは、キャビネット間の連絡が可能だ。
このV-Maxアレイは、組み込み型ストレージ仮想化を備え、EMCの関連会社であるVMware製のソフトウェアを使用している。これを使用することにより、各マシンの物理マトリクスを使ってストレージの仮想マトリクスの実現が可能だ。この柔軟なアーキテクチャは、EMCが大企業の顧客に提供を見込める大容量にまで拡張可能だという。
仮想化の範囲を広げることにより、「(システムの)スケールは、もはや物理バックプレーンによって限定されない」(Robidoux氏)
またEMCのハイエンドストレージ担当シニアディレクターであるBob Wambach氏は、それらのクラスタは別々の場所に分散可能かとの質問に対し、それらのクラスタも通常のクラスタと同じ制約があると答えた。
V-Maxは自動的にストレージをプロビジョニングし、VMwareの機能により、サーバやストレージリソースをオンデマンドでプロビジョニングできる。また、集中的な管理、レポート、制御が可能だ。階層型ストレージシステム(階層がストレージの優先順位やアクセススピードを管理する)では、V-Maxを使って、Fibre ChannelやSATAディスクドライブといった、さまざまなストレージ階層やRAIDレベルへのデータの割り当て、再割り当てが可能だ。