インテル、「Atom」プロセッサの高速化版「N470」をリリースへ

文:Brooke Crothers(Special to CNET News) 翻訳校正:湯本牧子、高森郁哉

2010-03-01 11:24

 Intelは米国時間3月1日、ネットブック向け「Atom」プロセッサである「Pine Trail」(開発コード名)の高速化版をリリースする計画だ。これにより、ノートPC市場で人気の高いネットブック部門に、わずかながらパフォーマンスの向上がもたらされることになる。

 主要PCメーカーは、今後数週間から数カ月間をかけて、新プロセッサ「N470」を搭載する新製品や、既存モデルの強化版を発表するとみられる。この発表に詳しい関係筋によれば、N470は、現行製品である動作周波数1.66GHzの「N450」と外見は同じだが、1.83GHzに高速化されるという。

 Atomプロセッサは、他の主力チップと比較して常にパフォーマンスの制約を受けてきたため、ごくわずかの速度向上も助けとなる。Intelは、Atomプロセッサ向けに異なるチップアーキテクチャを使用しており、主力のモバイル用プロセッサ「Intel Core 2」および「Intel Core i」シリーズに比べて、電力消費効率で勝るが、パフォーマンスでは劣る。ネットブック(一般に価格が350ドル未満の小型ノートPC)で使用されるAtomプロセッサは、主流のノートPCで使用されるより高速なデュアルコアプロセッサに対し、ほぼすべてがシングルコアとなっている。

 Intelが2009年12月に発表した最新のAtomプロセッサであるPine Trailは、(これまで異なるチップ上に搭載していた)グラフィックス機能を中央処理装置(CPU)に組み込んでいる。

 関連ニュースとして、Intelは予定通り、おそらく2010年半ばまでに、ハイエンドのスマートフォンおよびモバイルインターネット端末を対象とした新たなAtomチップである「Moorestown」(開発コード名)を提供する計画だ。ただし同社は、The New York Timesが最初に報じたように、AtomをベースとしたTaiwan Semiconductor Manufacturing Company(TSMC)との製造業務提携を保留している。

 このチップ製造大手2社による提携について詳しい情報筋は、TSMCとIntelが共同生産する(携帯端末に組み込まれるとみられていた)チップに対し、顧客の需要がそれほど大きくなっていないと述べた。両社はまた、製品、エンジニアリング、知的財産を適切に組み合わせるという課題も抱えている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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