Balogh氏は、「われわれは、他のすべての企業や分野に対し、オープンになる」と述べ、次のように続けた。「われわれは、ある開発者向けプラットフォームを使ってYahooを一から作り直す。このプラットフォームは、Yahooの資産をこれまでになかった形で開放し、また消費者の体験を完全にソーシャルなものにし、さらに開発者らに魅力あるツールを提供する」。Balogh氏によると、Yahooが所有するメール、メッセンジャー、ファンタジースポーツといったプロパティには、100億もの潜在的関連性があるという。
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Yahooの新たな開放性の最初の例は、2月に初めて発表された「SearchMonkey」だ。このプラットフォームを利用することにより、開発者は検索結果の表示方法を変更するためのデータサービスの開発が可能になる。開発者らは、Yahoo Searchなどのソースから入手した構造化データを使ってミニアプリケーションを開発する。その目的は、ユーザーが「実行する」から「実行した」までを大幅に迅速化することにある、とBalogh氏は語る。「われわれは、検索エンジンの検索結果をより充実させ、さらに根本的により関連あるものにするよう努力している」(同氏)
「しかし、これはほんの氷山の一角にすぎない」とBalogh氏は声高に語った。Yahooのトップページ、メールなど、多くのプロパティが変わる。例えば、メールのウェルカム画面では、メッセージがよりユーザーに関連づけられた形で表示される。そして、その体験は文脈化され、関連する別のユーザー体験を促進するという。ユーザーは、Yahooやサードパーティーが提供するアプリケーションをYahooのホームページなど、同社のさまざまなサイトやページに追加できる。Balogh氏は「われわれは、自社プロパティを継続的に書き換えおよび開放している」とし、さらに「体験の数は、25や30程度では納まらない」と付け加えた。
またBalogh氏は、Yahoo Open Strategy(YOS)と呼ばれる技術アーキテクチャについても触れた。同アーキテクチャに含まれるアプリケーションプラットフォームを利用することにより、開発者らは、消費者が自分のデータを保護したり、どのデータを誰と共有するかを選択できるアプリケーションを開発したりすることが可能になる。さらに、Yahooはユーザーや開発者らのすべてのプロフィールを統合する。これにより、同社は、100億の関連性と5億人のユーザーを活用して、交友関係のソーシャルグラフを作成し、イベントの流れを管理できるようになる(FacebookではNewsfeedと呼ばれている)。