インターネットのアドレスシステムを維持、管理する非営利団体Internet Corporation for Assigned Names and Numbers(ICANN)が命名規則改訂案の採決を準備している。命名の自由度を広げる趣旨で、投票は今週後半にも実施される。
ICANNは、企業がほぼ任意の一般トップレベルドメインを購入できることになる命名規則改訂案について現地時間6月26日にパリで開催される会合で投票を行う。現在、企業や団体のウェブアドレス(URL)は末尾が.com、.org、.co.ukなどに限られているが、改訂案が承認されれば自社名が使えるようになり、たとえばeBayなら.ebay、Intelなら.intelなどとすることができるようになる。都市についても、.newyorkや.berlinなどが可能になる。
新しい名前は2009年から適用される見込みだが、登録料はまだ明らかになっていないが安くはないと見られ、一部の専門家は5万ドル前後を予想している。個人も利用可能だが、登録料が高いため自分の名を付けるなどしたウェブサイトを作ることはあまりないだろう。
高価格にはサイバー空間の不法占拠者に対する抑止効果もありそうだ。ICANNは企業や団体に対してその商標名についての優先権を与えると期待されている。
新命名規則はネットワークアドレスの枯渇対策でもある。ICANNは2007年、40億のアドレスのうち、残りは17%しかなく、5年以内に枯渇すると予測していた。
ICANNの最高経営責任者Paul Twomey氏は、新命名規則によりインターネット上に新たな財産を作り出すことができると次のようにBBCに語っている。
「インターネット上の不動産は大きく広がる」
改定案がICANNの理事会で承認されれば64文字以内のほぼ任意の名前をトップレベルドメインに使えようになるが、ZDNet.co.ukのある記者によると、成人向け娯楽産業が提案していた.xxxドメインも可能だろうという。ICANNはその申請を2007年に却下している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ