長くうわさされてきた、Googleのオープンソースブラウザプロジェクトとして、「Google Chrome」の存在を示す、あるオンライン「コミックブック」が米国時間9月1日に登場した。漫画家のScott McCloud氏の手になるイラストは、Googleが正式に発表したものではないものの、19名のGoogle開発者のような登場人物と、その発言が含まれている。
提供:Google Blogoscoped
Google関連の話題を扱う非公式ブログ「Google Blogoscoped」には、詳細な38ページから成るコミックが掲載された(このコミックへのリンクは、よく落ちてしまっていることがある)。全体の構成としては、ブラウザの安定性、速度、検索およびユーザーエクスペリエンス、セキュリティ、ウェブ標準という分野をカバーする、5つの主要なセクションに分かれている。その主な特長とは、以下のようなものである。
安定性
ブラウザ内の各タブは、それぞれ独自のプロセスで動作する。各プロセスは、タブごとに完全に分離されており、OSのプロセスマネージャからの停止が可能である。また、ユーザーのコンピュータ上の情報へのアクセスを阻むため、サンドボックス環境が構築される。このアーキテクチャにより、安定性に優れ、使用時間とともにブラウザのパフォーマンスが落ちることがない、より一貫したブラウジングエクスペリエンスが実現することになる。
Googleは、Chromeのテストを優先させるために、検索インデックスを活用しており、Google検索からリンクされる大半のページは、最もChromeの動作に適したものとなるよう、自動的に調整された検索結果に設定されている。
提供:Google Blogoscoped
速度
Chromeは、Appleの「Safari」ブラウザや、Googleの「Android」ソフトウェアで使われている、オープンソースの「Webkit」ブラウザエンジンが採用されている。また、Chromeは、新たなJavascriptの仮想マシン「V8」も採用している。これにより、一層のパフォーマンス向上や、インタラクティブアプリケーションにおける「よりスムーズなドラッグ&ドロップ操作」など、複雑でリッチなウェブアプリケーションにとって、最善のソリューションが装備されることになるという。
検索およびユーザーエクスペリエンス
Chromeでは、ブラウザ内の各タブがインターフェースを構成し、主要なナビゲーション要素となっている。各タブには、それそれ独立したウィンドウコントロールが備わっている。ユーザーは、各タブをスタンドアローンなウィンドウに切り替えることが可能になる(関連情報:開発者は、どのウィンドウコントロールがタブに表示されるのかを指定でき、もし望むならば、一般的なデスクトップアプリケーションのようなデザインとなってしまうが、ブラウザ上に組み込まれるウェブアプリケーションも開発することができる)。