Googleは、「Gmail」のユーザーインターフェースへの移行を強いることなく、企業が、Microsoftの「Exchange」の利用を中止し、「Google Apps」へと移行可能な新ソリューションを開発した。
Microsoftの「Outlook」は、これまで長年の間、ビジネス界で有力な電子メールクライアントとしての地位を築いてきた。新たにGoogleが提供を開始した「Apps Sync for Outlook」プラグインは、たとえ最高情報責任者(CIO)は、Outlookから、クラウド上で提供されているGoogleのサービスへと全面的に移行することを望んでいるとしても、依然として、Outlookの継続利用を進めたいユーザーに配慮してリリースされた。すでに「Google Apps Premier Edition」や「Google Apps Education Edition」に登録している企業であれば、ネットワーク全体で、Apps Sync for Outlookの導入を進めて、Outlookのメール、連絡先、予定表などのデータを、Google Appsと同期させることができるようになる。
Googleは、一般的なITソフトウェア企業に対し、Google Appsのような、より低価格で信頼性の高いサービスの提供を通じて、世界の企業のIT部門における存在感を強固なものにしていきたいと考えている。Googleのエンタープライズ製品部門社長であるDavid Girouard氏は、Forresterが出した調査データを引用しつつ、Googleが提供するGmailサービスの利用を選択した企業が、自社内でメールサーバを構築して運用する場合と比較して、1ユーザー当たり、毎月およそ17ドルを節約できていると語った。
しかしながら、明らかに企業内には、Outlookを継続して利用したいと強く願うユーザーも多数存在しており、Googleの提供サービスへと移行したいIT部門のトップは、Gmailへの完全な移行を進めながらも、こうしたユーザーを納得させるために、引き続き、MicrosoftのExchangeサーバの運用を行うことも余儀なくされていた。Outlookユーザーが、IMAPを用いて、Gmailに接続する選択肢も存在してはいたものの、GoogleのシニアプロダクトマネージャーであるChris Vander Mey氏は、その場合、パフォーマンスの深刻な低下という問題が生じることを認めている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ