Googleは米国時間10月20日、ウェブサイト測定ツール「Google Analytics」を、エンタープライズクラスのユーザー向けのいくつかの新機能の追加により改良したと発表した。
Googleはまず、ユーザー活用度とブランディング成功度を測定するオプションを追加したと発表した。ユーザーは「サイト滞在時間と1訪問あたりのページ数に対するしきい値を設定」できるようになると同社は述べた。
また「Advanced Table Filtering」という新機能により、Analyticsユーザーは、コンテンツをより効果的にフィルタリングし、テーブル形式で参照することができるようになった。Googleによると、、「数千ものキーワードをフィルタリング」して検索することが可能になり、例えば「バウンスレートが30%未満で、ビジット数が25以上だったキーワードのみ」という指定が可能になるという。
モバイルに向けた取り組み
Googleは、携帯電話も視野に入れている。Analyticsは、モバイルウェブサイトのトラフィックも測定する。Googleによると、訪問者がモバイルサイトにアクセスするために使用する端末がJavaScriptに対応する否かは関係なく、ほとんどの携帯電話がサポート対象になる予定ということだ。ただし、モバイルサイトのトラフィックを測定したいユーザーは、自分のモバイルサイトの「サーバ側にコードスニペット」を追加する必要がある。そのコードは数週間のうちに提供予定であるとGoogleは述べた。
Googleはさらに同社のモバイル向けの取り組みとして、「『iPhone』および『Android』のモバイルアプリケーションの開発者は、ウェブサイトの活用度を測定するとともに、ユーザーがアプリをどれだけ活用しているかを追跡することもできるようになる」と述べた。
ページビュー数やユニーク訪問者数などの単純なデータよりも高度な利用データを求めるユーザー向けには、「Multiple Custom Variables」というオプションも用意されている。ユーザーは、「訪問者属性、セッション属性、およびページレベル属性に基づいて訪問者を定義し追跡すること」ができるようになる。この機能は、現時点ではAnalyticsユーザーには提供されていない。「数週間以内に」すべてのユーザーアカウントに対しこの機能を提供するとGoogleは述べている。
インテリジェンスの提供
Googleの発表の中でおそらく最も興味深いのは、Analyticsが、同社の言葉を借りると「何に着目すべきかを通知」できるようになったという点である。
「Analytics Intelligence」という名称のGoogleの新ツールは、トラフィックデータを分析し、データパターンに「著しい」変化があった場合にそれをユーザーに警告する。同社は、何を「著しい」と定義するのかについては明らかにしなかったが、「リファラーとしてYouTubeからの訪問数が300%増加した場合」や「バージニア州からの訪問者のバウンスレートが2週間前に70%減少していた場合」には、ユーザーに警告すると述べた。
いわゆる「インテリジェントな」測定は、ときにわずらわしいものになる可能性があるため、Googleは、ユーザーがサービスに対し、何を監視するかを指定することのできる「Custom Alerts」機能も実装した。Googleによると、ユーザーは「さまざまなディメンションや指標に対し、1日1回、週1回、月1回の測定を設定することができ、電子メールかユーザーインターフェースで通知を受ける」という。Googleが発表した他の多くの機能と同様に、Analytics Intelligenceは今後数週間のうちに、Analyticsアカウントに対して提供される予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ