「Ubuntu Linux」の開発を支援するCanonicalは、同社が出荷するバージョンの「Firefox」において、デフォルトで米Yahooの検索結果を使用する提携契約を結び、新たな収益源を獲得した。
今回の動きは、Mozillaの手法を採用したものだ。FirefoxはデフォルトでGoogleに検索トラフィックを送信するようにセットアップされており、Mozillaの売上高(2008年は7900万ドル)の大半は、これによって発生する検索広告売上の分配金である。
「Canonicalはレベニューシェアリング契約について、Yahoo!と交渉した。そして、この売上は、CanonicalはUbuntuおよびUbuntuプラットフォームのオープンな開発を続けるための開発者とリソースを提供する助けとなる」とCanonicalのRick Spencer氏は米国時間1月26日、メーリングリストで述べた。
両社の提携によって、奇妙な同盟関係が生じる可能性がある。なぜなら、YahooはLinuxの最大のライバルであるMicrosoftと検索に関する提携で合意しているからだ。ただし、この契約はまだ規制当局の承認を得られていない。
Canonicalは4月にリリース予定のバージョン10.4、つまり「Lucid Lynx」(開発コード名)から今回の合意内容を実施する予定だ。Spencer氏によれば、ユーザーが別のデフォルト検索エンジンを選択している場合、同ソフトウェアはデフォルト検索エンジンを変更しないという。
Canonicalは経営陣の刷新に取り組んでおり、3月1日までに創設者のMark Shuttleworth氏が辞任し、最高執行責任者(COO)のJane Silber氏がその後任に就くことになっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ