Mozilla Foundationは米国時間1月14日、「Windows」「Mac OS X」「Linux」の各OS向けに、次期ブラウザ「Firefox 4」の第9ベータ版「Firefox 4 Beta 9」をリリースした。この最新ベータ版では、ブックマークおよび履歴関連の内部コードが刷新されている。見た目上、これらの機能のインターフェースに変更はないが、以前よりも確実に読み込みが速くなった。Mozillaの公式ブログによると、ブックマークと履歴の読み込みが高速化したおかげでブラウザ自体も起動が速くなるという。3回の「コールドブート」で平均時間を比較したところ、コンピュータの電源を切った状態からスタートしてJavaScriptを多用した11のウェブページをすべて読み込むまでにかかる時間は、Firefox 4 Beta 9の方が「Firefox 4 Beta 8」よりも10秒近く短かった。Firefox 4 Beta 8では、すべてのページを読み込むまでに平均41.04秒かかったのに対し、Firefox 4 Beta 9では平均32.48秒だった。
その他の変更点として、複雑なアニメーションをレンダリングするコードが改善され、これまでよりも表示が滑らかになると見られている。また、Firefox 4 Beta 9では「Firefox」のゴミデータに対して複数のヒープ領域が作成され、複数のタブで複数のJavaScriptオブジェクトを読み込んだときにブラウザの動きが遅くなることを防ぐ。また、この変更によってメモリ内のJavaScriptエレメントがそれぞれ隔離されるため、1つがクラッシュしても、残りがクラッシュする可能性は低くなる。
最新のFirefox 4 Beta 9では、新たなデータベース標準規格も登場した。これは「Indexed Database API」(IndexedDB)と呼ばれるもので、「Web SQL Database」に代わる技術として、オフライン状態でユーザーデータを管理するために広く利用されている。
最後に、小さな変更だが、タブバーの位置が数ピクセル上に移動し、Firefoxのメニューボタンと同じ高さに並んだ。これで、ブラウザの最上部は「Opera 11」や「Internet Explorer 9 Beta」と非常に似通ったものになった。Firefox 4 Beta 9に関する技術的変更の完全な記録はここに記載されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。