「わたしの考えではSunの歴史上で最も重要な買収だ」と、Sunの最高経営者(CEO)であるJonathan Schwartz氏は26日に電話会議で述べた。
SunはMySQLに約8億ドルを現金、2億ドルを株式で支払った。Sunにとっては大型のオープンソース企業の買収案件だが、これが最後になることはないだろうとSchwartz氏は述べている。
「良質で誠実なコミュニティーを構築し、幅広い流通ルートを誇り、そしてある程度の商業的な成功を収めている企業であれば、われわれは関心を持つだろう」とSchwartz氏は述べている。そして、そうした基準を満たす企業はたくさんある。「われわれはSunがそのような多くの企業にとって帰るべき自然な場所であると信じているし、それを実現できるようにバランスシートを健全なものにするように努めていく」(Schwartz氏)
MySQLのCEOだったMarten Mickos氏は、現在ではSunのデータベースグルーブ担当シニアバイスプレジデントとしてSunのソフトウェア担当エグゼクティブバイスプレジデントであるRich Green氏の直下に配属されている。
MySQLはSunにとって最も重要な買収案件だったかもしれないが、最大の案件だったというわけではない。Sunは2005年に正味金額31億ドルでStorageTekを買収した。StorageTekはテープストレージシステムのメーカーであり、大規模な顧客ベースと売上の源泉を持っている。
Schwartz氏は2つの買収企業の長所を比較するつもりはないようだが、MySQLについては大きな潜在力があると指摘している。「MySQLがSunにもたらしてくれる顧客ベースは、数千万とはいかないまでも数百万社の規模である。Sunにこれほどまでの機会を創出してくれる能力を持つ企業は地球上にほとんど存在しない」(Schwartz氏)
Mickos氏は現時点でのMySQLのインストール数を1200万件と推測した。ただし、コピーは無償でダウンロード可能であり、あらゆる手段で配布されるので正確な数字を把握するのは不可能である。