法律顧問として有名なSoftware Freedom Law Center(SFLC)は、Microsoftの「Open XML」ドキュメントフォーマットをカバーしている法的条項が、フリーおよびオープンソースソフトウェアの開発者に特許侵害のリスクをもたらす可能性があると警告した。
SFLCは米国時間3月12日、開発者向けに出された、Microsoftが定める仕様に基づくオープンソース製品の開発を許可する不訴訟誓約書「Open Specification Promise」(OSP)を、法的な観点から分析した調査報告書を発表した。
Microsoftは、ドキュメント標準規格として、Open XMLが国際標準化機構(ISO)で標準化されるように努めているが、OSPは、Open XMLに関連したMicrosoftの特許侵害に対する懸念を和らげるものとなるはずである。例えば、ある企業が、Open XMLドキュメントを処理する、オープンソースの表計算ソフトやサーバソフトウェアの開発を手がけることも可能になる。
ISO参加国の代表者らは、3月29日までに投票を行うと見られており、Microsoftは、この最終投票結果が出るのを見守っている。
しかしながら、SFLCは、OSPが信頼されるに値するものではないと述べた。Open XML仕様に関する問題を解決するために、最近開かれた投票結果調停会議(Ballot Resolution Meeting:BRM)の閉会を受けて、SFLCは、法的な観点で分析を進めたと語っている。
とりわけSFLCは、特許に関する保護条項が、現在のバージョンの仕様のみに適用されるに過ぎないとの結論に至っており、将来のバージョンでは適用されない可能性があるという点に注意を喚起した。
また、Open XMLを始めとする、Microsoftから派生した仕様に基づいてコードを書くソフトウェア開発者は、コードの使用方法に関して制限を受けかねない。SFLCの分析によれば、「仕様を実装するコードが、他の環境では別の働きをする可能性もあるため、実質的にOSPは、特定のコード使用のみに適用され、実際に用いられるコードをすべてカバーするような内容ではない」
さらにSFLCは、OSPでカバーされる仕様が、多くのフリーおよびオープンソース製品をカバーしているGNU General Public License(GPL)の条件に適合していないとの結論も下している。
大半のオープンソースソフトウェア擁護団体が、Open XMLの標準化を目指すMicrosoftの努力に反対姿勢を示してきており、SFLCも例外ではない。
Microsoftは、GPLに適合するようにOSPの条項を明確に訂正したり、ガイダンス資料などを通じて安全な対策を講じられるようにしておらず、GPLの必要条件を満たすという約束にMicrosoftが違反しているにもかかわらず、フリーソフトウェアの法的コミュニティへの不当な批判を展開している。
Microsoftの関係者から即座にコメントを得ることはできなかった。
太平洋夏時間午後5時30分更新:Microsoftのある関係者は、知的財産とOpen XMLについて、過去の声明を挙げた。2008年1月のブログで同社コーポレートスタンダード担当ディレクターJason Matusow氏が、Open XMLに関する知的財産問題はないと述べ、同問題が存在するという意見を一蹴し、Open XMLに関する懸案事項を取り除くためにMicrosoftが踏む手順を一覧にしていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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