サン・マイクロシステムズ、新たに全世界で3000人を削減へ

文:Steven Musil(CNET News) 翻訳校正:編集部

2009-10-21 12:11

 Oracleによる買収への準備を進めるSun Microsystemsは、同社の全世界従業員の約10%に相当する3000人もの人員を2010年中に削減する予定である。

 米証券取引委員会(SEC)へ提出された書類によって米国時間10月20日に明らかになったこの人員削減は、Sun Microsystemsによる1年間で2度目の大規模レイオフとなる。Sunは2008年11月、同社の全世界従業員の約18%に相当する最大6000人の人員を2009年に削減する再編計画を発表していた。

 SunがIBMからの提案を断った後、Oracleは74億ドルでSunを買収すると2009年4月に発表したが、Sunによる人員削減計画はその前に明らかにされた。ある情報源が当時、米CNET Newsに述べたところによると、IBMは依然としてSunに関心を抱いており、Oracleの動きに若干不意を突かれたという。

 米司法省は8月にOracleによるSunの買収を承認したが、両社の合併にはまだ欧州委員会の承認が必要である。欧州委員会は、欧州の30カ国で構成される枠組みである欧州経済領域(EEA)において、両社の提携がデータベース市場の競争を脅かすことを懸念している。欧州委員会は両社の合併について、2010年1月19日までに最終的な決断を下すことになっている。

 一方で、この遅延はSunの事業に財政的な混乱を引き起こしている。Oracleの最高経営責任者(CEO)であるLarry Ellison氏は9月、シリコンバレーでの業界会合において、「Sunは1カ月につき1億ドルを失っている。われわれはこの一件に決着をつけたいと考えている」と述べた。

 この買収は、Oracleが考え方を変えたことを示す一例である。同社は合併を避けていた時期もあったが、近年はPeopleSoftやそのほかの多くのソフトウェア企業を吸収するなど、積極的に買収に取り組んでいる。Ellison氏は一時期、Sunを買収するという考えをはっきりと拒絶していた。

 Sunが提出書類の中で述べたところによると、同社は今後の数四半期にわたって、7500万〜1億2500万ドルの再編費用が必要になると見ているという。

 Oracleの広報担当者にコメントを求めたが、すぐには回答を得られなかった。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  2. セキュリティ

    経営陣に伝わりづらい「EDR」の必要性、従来型EDRの運用課題を解決するヒントを解説

  3. セキュリティ

    ISMSとPマークは何が違うのか--第三者認証取得を目指す企業が最初に理解すべきこと

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    中小企業のDX奮闘記--都市伝説に騙されずに業務改善を実現したAI活用成功譚

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]