Microsoftは、「Windows XP」のユーザーが次期OS「Windows 7」へ容易に乗り換えられるよう、取り組みを行っている。
ここしばらく、Microsoftはひそかに「Windows XP Mode」を開発してきた。このモードは仮想化を利用して、Windows XP用に設計されたアプリケーションをWindows 7でも簡単に利用できるようにする。この製品に詳しい情報筋によると、このアプリケーション互換モードは、Microsoftが2003年にConnectixから買収した「Virtual PC」技術をベースに開発したものだという。
Microsoftは、互換モードの追加によって、「Windows Vista」にある主な短所の1つに対処することを目指している。Windows Vistaでは、Windows XPとそれ以前のOS用に作られたソフトウェアに対する互換性が問題になっていた。
以前は「Virtual Windows XP」として知られていたWindows XP Modeの詳細は、米国時間4月24日午後にSuperSite Blogで初めて明らかにされた。
この技術は、Windows 7のベータ版に搭載されておらず、Microsoftが情報を公開したこともないが、間もなく提供されるWindows 7のリリース候補版と一緒にリリースされると見られる。Microsoftは4月24日、リリース候補版を30日から開発者向けに、5月5日から一般向けにそれぞれリリースする予定だと述べた。
Paul Thurrott氏とRafael Rivera氏が執筆したSuperSiteの記事によると、XPモードはWindows 7に標準搭載されるのではなく、「Windows 7 Professional」「Windows 7 Enterprise」「Windows 7 Ultimate」の各エディションの購入者に、無償でダウンロード提供される予定だという。同サイトには、Windows XP Modeをインストールして実際に使用している様子のスクリーンショットも掲載されている。
秘密のユーザーインターフェースに関するうわさはこれまでにもあったが、4月24日まではXP Modeへの言及はなかった。
更新情報:24日の夜になって、MicrosoftがXP Modeの存在をブログの投稿で認めた。
同社のScott Woodgate氏は、ブログの中で次のように述べている。「Windows XP Modeは、中小企業のWindows 7移行を後押しすることを明確な目的として設計された。Windows XP Modeによって、Windows 7を搭載したPCでも、古い生産性アプリケーションの多くが利用できるようになる」
「『Windows Virtual PC』内に構築したWindows XP環境であるWindows XP Modeで、対応するアプリケーションを直接インストールするだけでいい。そのアプリケーションはWindows 7のデスクトップに表示され、Windows 7から直接実行できる」(Woodgate氏)
同氏の投稿には、「(Microsoftは)間もなく、Windows 7 ProfessionalおよびWindows 7 Ultimate向けのWindows XP Modeのベータ版とWindows Virtual PCをリリースする予定だ」と書かれている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ