従業員によるインスタントメッセージング(IM)ソフトウェアの利用を野放しにしている多くの企業は今後、IMを悪用した攻撃に対処できなくなるだろう--あるセキュリティ対策企業は、新たに発表した調査レポートのなかで、こう警告する。
セキュリティ対策企業SurfControlが米国時間23日に発表したレポートによると、米国の相当数の企業は、社内ネットワーク上でのIMの利用に関するガイドラインを策定/運用していないという。SurfControlが7500社強の企業に対しヒアリングを行ったところ、全体の90%が電子メールの利用に関するポリシーを策定しているのに対し、IMやPtoPソフトウェアの利用について正式な社内規則を定めているのは全体の49%であることが判明した。
IMを悪用した攻撃が数カ月前から増え始めている。そのため、これらの問題に対処していない企業は今後、より多くの脅威にさらされることになる。
SurfControlのプロダクトマーケティングディレクターJim Murphyは声明のなかで、「IMはエンドユーザーにとって便利かもしれない。だが、IM利用に関するセキュリティポリシーを策定せずに、従業員による利用を野放しにしておくと、企業には大きな付けが回ってくる。IMを利用したウイルス、ワーム、スパイウェア、そしてそれらを組み合わせた複合型の脅威のどれに対しても、対策を施す必要がある。これらの被害を受けた企業は、対応に膨大な金額を費やさなければならない」と述べた。
ここ1カ月だけを見ても、IMを利用した既存のワーム/ウイルスの新しい亜種が複数出現している。これらは、IMを利用した攻撃の存在を知らない人々を欺くように作られている。これらのワームやウイルスの大半は、知人から送信されたもののように見せかけたメッセージに埋め込まれている。MicrosoftのMSN Messengerを使って感染を試みるBropiaワームの亜種などはその一例だ。悪質なワームやウイルスが埋め込まれたIMメッセージには、特定のウェブページへのリンクをクリックしたり、添付ファイルを開いたりするように書かれている。しかし実際、ここには何らかの悪質なコードが潜んでいる。
セキュリティ専門家らは1月以降、こうした脅威を十数種類以上発見している。発見された脅威の大半は、ソフトウェアの脆弱性を悪用するウイルスではなく、トロイの木馬だった。IMを対象としたセキュリティ対策企業のAkonix Systemsの調査によると、2005年1月以降に発見された脅威の数は、前年の同時期にIMネットワーク上で発見されたものに比べ、3倍以上も多いという。
SurfControlの調査に応じた企業のうちの83%が、セキュリティ上最も関心を持っている事項として、機密情報の保護を挙げている。システムのセキュリティ強化に真剣に取り組んでいると主張する企業が、IMに関する対策を施していないのは皮肉だと、Murphyは述べる。
「何の対策も施さずにいると、財務情報や人事情報、顧客データなどの機密情報がIMアプリケーションから漏れる可能性は大いにある。企業が、セキュリティポリシーと技術を組み合わせることによって、従業員によるIMの利用を管理していく必要があるのは、明らかだ」(Murphy)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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